カタツムリカタチムリ

シカミカムラ条約第四条「自者、若しくは他者に委ねること。そして、心身を休めることを聖とする。」木橋喜太郎は異世界へ戻った。軈ては振り返り、まぁ少々の重複点だと笑い話にでもするに決まっている。「コーヒーブラックか…しかし、ファイナルスパイスは効き目がないな。私の代わりに木橋喜太郎が死んだのか？」私は勝ち誇るにも及ばず、打ち拉がれていた。この現世に一体何があると言うのか？私は不幸のどん底にいるのだった。「あっははっ！だからな？空輝…侮るなかれだ。何度やり直しても僕はまたこの時期に帰って来てしまう。半ば計画をサボったぞ？話がしたい。空輝…。」先程ヒキガエルの様な血溜まりの様なものだった男が唐突にも現れた。記憶の新しい内ならば、と思いたく為る程にだ。「つまりは、こちらの懸念故か…いや、何…構いやしない。気は晴れよう。」勝負を司る信仰があるようだが、私にはない。そして、この木橋喜太郎にはあるようだ。「殺害予告だ。空輝…。もう異世界へは行かない…。」木橋喜太郎は何度も私を殺害しようとして、やり直していたようだった。