柳に華を咲かせましょう

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ずっとずっと昔から、私はここに立っていた。ずっとずっと昔から、皆、私がここにいるのを知っていた。誰かが言った『あの木の下には女の幽霊が出る。近づきとぉないわ』。あぁ、私はこんなにも力強く生きているのに、何故嫌われなくてはならないのですか?林檎の木の様に実をつけられたなら…梅や桜の様に美しい華を咲かせられたなら…それでも私は今も生きている。誰かがふいに言った。情緒ある風景だね。そう、さながら私は風景の一部。それでも一度でも、華をつけ、実を作りたい。『柳に華をサカセマショウ』。叶わない夢でも、今は風に揺れてるだけで幸せなの
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