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しばらく考えていると、娘が
「公園行こう」
と言って、私のズボンを引っ張った。
娘は、おやつを食べ終えたようだ。
私は、窓を開けて、外を見る。
雨は降っていない。
風は少し吹いてるようだ。
雲が多く、所々で青空が見える。
そこから太陽が現れて、すぐに隠れる。
今は大丈夫でも、日が暮れると、外は寒くなるように感じた。
「日が暮れる前に帰ってきたらいいか」
私はそう思い、娘と公園へ出かけた。
公園までの道のりは、しっかりと覚えている。
まずは、自宅玄関前の真っすぐな道を歩き、最初の十字路を右へ曲がる。
しばらく歩くと下り坂に遭遇する。
その坂を下ると公園が見えるはずだ。
私は娘と手を繋いで歩く。
歩くペースは、娘にあわせていた。
十字路を右へ曲がり、下り坂に差し掛かった時、娘が突然手を離して、走り出した。
「待ちなさい」
私はそう言って、娘を追いかける。
「こんなに速かったかな」
娘を追いかけても、追いつけない自分がいる。
体力が落ちたかな、と思う程だ。
それでも、私は何とか追いついて、娘と手を繋いで歩く。
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