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古村市生活環境課
私は輪多ゆきこ。ここ古村市で産まれ育って、この春で三十八年になった。一昨年まで勤めていた地元の不動産屋が倒産し、七年契約で古村市役所の生活環境課の臨時職員になったのが昨年の四月。
生活環境課の業務は、ゴミ処理、市内の衛生管理、飼い主不明のペットの遺体回収などその業務は多岐にわたる。
そんな私に課せられた業務は『不法投棄ゴミ及び特定外来種の探索』で、主に市内を車で移動しながらの見回り、また通報があれば現場に赴いての確認というのが主な一日の仕事だ。
ただゴミの回収や外来種駆除をすればいいという訳ではなく、発見した場合や通報を受けて現場に付いたら、まずは係長にメールで画像を添付して指示を仰ぐことになっている。というかほとんどは市の男性職員さんが実際の回収や駆除を行い、私はどちらかというとただの発見役といったところだ。
私の上司?である係長、尾澤まさみはとても優秀な職員で、後に市長補佐にまで上り詰めるのだがそれはまだ先の話。良く分からないけれど超エリートらしく、他の職員からも一目置かれているそうだが、私に言わせれば「はあ?」なのである。
今回はそんな尾澤さんの、私しか知らない裏の顔の話をしようと思っている。
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