1人が本棚に入れています
本棚に追加
確か……あの時は学校の郊外学習があって工場に行ったんだっけ。その際に私と晴美は喧嘩をした。自由時間になった時、工場の外に行こうとする彼女を追って私は謝ろうと思った時に、突然ナイフを持った人が現れて…逃げようとした時にー
晴美に押されて…そしてナイフを持った人に刺されて殺されたんだ。
「ごめんね…………」
と泣き止まない彼女を後に、あの桜並木に行った。相変わらず薄桃色の 花弁を落としている生意気なあいつを見上げながら、私は考えた。本当は晴美のことに腹が立っていた。私を押すだなんて……一緒に逃げれば良かったのに!なんで…!なんであんなことしたの!そんなこと思ったって仕方がないことだが、胸が張り裂けそうな程本当は悲しかった。ずっと親友だと思っていた相手に裏切られたことが何より悲しかった。………泣いてても解決しないし、成仏出来ないよね……。なんで晴美があんなことをしたのか自分の行動を振り返ってみようかな…。そういえば……なんで喧嘩したんだっけ…。
「本当は…笑のこと大嫌いだったよ!」
……そうだ私のせいで晴美は……。自分……あの時初めて彼女のことを傷つけていたのに気が付いたんだ。でも、認めたくなくてついカッとなってー。
最初のコメントを投稿しよう!