寸劇「バレンタイン」

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第一場 (唯と桃華、入場) 唯   ねえ、桃華。 桃華  どうしたの? 唯   もうそろそろ兄の友達の誕生日なんだけどさ、何かプレゼント送った方がいいのかな? 桃華  (黙る) 唯   ねえ、桃華? 桃華  あ、ごめん。でなんの話してたっけ? 唯   いやもういいよ。それより桃華、なんでさっきからそんなにぼーっとしてるの? 桃華  いやだって…。 唯   どうしたの? 桃華  もうそろそろバレンタインじゃん。 唯   あー、そうだったね。もしかして桃華は誰かにチョコあげるの? 桃華  (黙り込んでうなづく) 唯   もしかして、南山? 桃華  え、なんで!? 唯   いや見たら誰でもわかるよ。桃華、南山見る時はいつもぼーっとした顔しているし。 桃華  私、そんなに顔に出てたの…? 唯   うん。とっても。 桃華  もしかして、南山くんもわかってるかな? 唯   いやそれはないよ、きっと。だって男子ってものすごく鈍いじゃん。 桃華  そうかなー? 唯   きっとね。それよりもさ、さっきの話の続きなんだけど…。 桃華  ねぇ、唯。 唯   え、どうした? 桃華  今週の土曜日、一緒にチョコ作らない? 唯   え、いいけど…。 桃華  ありがとう! 唯   け、けど、私の相談にも乗って…。 桃華  あ、私家こっちだから。また明日ね。 唯   うん。 (桃華、退場) 唯   (溜息) 少しは人の話聞いてよね…。
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