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エピソード1
目が覚めると見慣れない白い天井が見えた。
「し、死ぬかと思った。」
実際とっくに限界を迎えていた体に強い衝撃があれば死んでもおかしくないと思う。だがここは一体どこ、、?
するといきなりドアが開く。
「唯!!!」
そこにはとんでもねぇイケメンがいた。
「唯いぃ!良かった!目が覚めたか!どこか痛くないか?」
イケメンは俺をみながら俺じゃない名前を呼び続ける。
え、?俺の名前唯だったっけ?いや俺は佐藤楓とかいう名前だったはずだ。さすがに頭を打っただけで記憶喪失とかいう漫画展開にはならない。
「え、俺唯じゃないです。人違いだと思いますっ」
思い切ってそう言うとイケメンはみるみるうちに涙が目に溜まりポロポロ泣き始めた。
「唯、、お父さんのことを忘れたのか?それにお前自分の名前まで。いくら階段から落ちて意識を失っていたとはいえここまで覚えていないことがあるのか?」
俺のお父さんだと名乗るイケメンはブツブツと独り言を呟いていた。
え?マジで言ってんの?俺の父は佐藤みのるだよ?こんなイケメン知らないよ?え?マジでどうしたの?
俺はぐるぐると考えすぎて痛くなってきたので辺りを見渡してみた。
広い、、、、
これ誰の部屋だ?
すごく豪華だ。
するとふと目に付いたのは鏡だった。
そこに映っていたのは泣きながら考える俺の隣にいるイケメンと、、、、、、これ、、だれ?
ぱちぱちと瞬きをすると鏡の中のその人物も瞬きをする。
え?
手を上げるとそいつも手を挙げた。
え、、、、
おれ
もしかして
小説でよくある転生っていうのしちゃった?!?!?!?!
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