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冷えない冷やしたくない
転んでもタダじゃ起きなくなりましたしたたかなんです私のココロ
朝顔が化けた娘がはしゃいでる梅雨明け間近な入谷の市を
絶やせない火種みたいに燻った怒りを何で冷やせばいいの
待ちぼうけ食らって浴びた暑さごとあなたに返して差し上げますね
薄暗い脳裏に浮かぶ言葉から紡ぐなにかは異形のかおり
切り替えて笑えるような優しさは残念だけど持っていないわ
頬を打つ石ころからは優しさがカケラほどにも感じられない
何もかもなかったようになっていく並んで買ったマスクでさえも
眩むよな暑さを果たして根性で乗り切れることできるでしょうか?
水さえも飲めない教室なんて置いといてオンラインに切り替えませんか
無理やりに戻そうとする言葉から聞こえる「昔」はもう戻らない
仕切られた部屋にはすこしも届かない冷風欲しさに叫ぶ声など
もったいないを拗らせ倒れた日に諭す命の重さを酷暑のヤツが
人混み嫌いになってからもう三年目の夏をむかえる
転売のサイトに並ぶちまきならさぞかしご利益あるんでしょうねえ
レモンティーばかりが並ぶ自販機も珍しさから撮る旅先で
悠々と泳ぐ魚を羨むはどこの国でもだれでもおそろい
炎天下ひぬかん思う城趾から聞こえてくるは鳥の声だけ
海がない国からの目を惹きつける水平線の青さ尊し
ふわふわり産毛愛しき子猫にも鋭い牙があると知ったわ
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