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火遊びごめんでチャンスを逃す
なまぬるい夜にとろけた足音は誰のものでもありませんでした
地雷なら間に合ってると断ってお花畑を作りましょうか
賑わいの静まる上野公園が少しゆっくりしている気がした
水槽で眠る古代魚だけが知る秘密はきっと両手じゃ足りないほどに
風呂上がりTikTokを撮るためにメイクを始める二十四時半
レギンスがなかなか仕舞えないままの日々はいつまで続くんだろう
どこからか吹き込んでくる砂埃に父が急いでモップをかける
終電を気にする君を引き止める夜桜もないまして言葉は
日常を取り戻しつつ一抹の寂しさいだくマスクの下で
吊るされた黒いスーツがものすごく嫌いになった日曜の夜
判で押したようにして同じ服とメイクばかりが乗り込むメトロ
寝過ごした朝はみんなに悪いけど期待しちゃうわ遅延の知らせ
マスカラもいちいちお姉様方のお許しがなきゃダメなんですか?
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