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翌日。
私はその日も、あくびをしながらキッチンに立っていた。スマホを持ちつつ、ヤカンでお湯をわかす。朝はできれば暖かい紅茶か緑茶が飲みたいのだ。目玉焼きを食べる日は、大抵紅茶にすると決めていた。
この掲示板に書き込んでいることから諸君は察しているとは思うが、私は大型掲示板を見るのが嫌いじゃない(今まで書き込んだことはなかったが)。特に、ホラー系の話を見るのが楽しかった。眉唾としか思えない話も落ちてはいるがそれはそれ、創作だろうと実話だろうと面白ければなんでもいいのである。
お湯が沸いたらお茶を入れ、残りはポットに入れる。今日は緑茶の気分だった。昨日も入れたのは緑茶だったが。
「よし」
今日も昨日と同じく、六時半きっかりに目を覚ますことができた。時間に余裕がある日は、きちんと朝食も作って食べられる。私は今日も目玉焼きを食べようと、冷蔵庫を確認する。昨日、残り一つだなと思った記憶があったが、ベーコンはもう一つ残っていたようだ。卵も今日使う分を入れて三個ある。朝ごはんには十分だ。
と、今日もベーコンをこんがり焼いて卵をお椀に割り入れたところで、私は殻の内側に気付くことになるのである。
「やっぱり、黒い?しかも……」
殻の内側の染みが、二つに増えているような。小指の先程度のサイズの黒いシミが、真横に二つ並んでいるのである。
最近はこういう卵が多いのだろうか。私は深く考えることもなく、そのまま殻をゴミ箱に捨てたのだった。
この日も、目玉焼きとこんがりベーコンは美味しかった。目玉焼きにソースをかける人やマヨネーズをかける人もいるそうだが、私はやっぱり塩に限ると思っている。たまにちょこっとだけ胡椒を追加することもあるくらい。味を濃くしすぎると、卵本来の風味を殺してしまって勿体ないからだ。
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