再会

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再会

 今日は一日、いや半日ほぼぼーっと突っ立っているだけである。いや、もちろん監視の目は光らせてはいるけれど。  そうは言っても、時折住民から「これは可燃?不燃?」などと聞かれてそれにこたえる以外にやることはない。広報に掲載するための画像が欲しいという事なので、時々様子を撮影してまさみさんに送信するのが一番の重労働というのが住民の皆様には申し訳ないと思ってしまう。  十時になって皆さんが小休止に入ったころ合いを見て、メールと共に数枚の画像をまさみさんに送信した。周りにつられて私も近くの適当な場所に腰を下ろす。 「お疲れ様。何課の方ですか?」  私の目の前にペットボトルのお茶を差し出しながらその人は声を掛けてきた。スマホをいじっていた私はゆっくりと顔を上げた。  年の頃は私と同じくらいだろうか。イケメンと言う程ではないがさわやかな好青年がそこに立っていた。悪気はないのだろうが、私は少し身構えてしまった。いきなり声を掛けてきて「何課ですか」はないだろう。 「生活環境課です」  警戒心丸出しのその物言いに気が付いたのか、その人は苦笑いを浮かべた。 「突然すみません。私も以前生活環境課にいたんですよ。みんなは元気にしていますか?」 「あ、そうだったんですね。皆さん元気にしていますよ」  それから休憩時間が終わるまでの間、私はその人、三石(みついし)のぼるさんと少しだけ言葉を交わした。
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