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そんなときに!
そんな佐藤にでも
目のまえに居てくれて!
優しく 笑顔で 会話ができたのは!
まぁそれは …
お仕事だからでも …
宝くじ売場のカノジョだったから …
そんなカノジョにまで?
" すがる思い ” で?
そんな事 訊いたの?
か も しれない けれど …
… ズリズリ
… ピ!
「 … ん? だよな …
マリン の
好きな花は何だ? … 」
意識が?戻った?
佐藤は運転席で …
腰を浮かせ前傾姿勢で?
スマホと ナビで 検索中 …
だけど … そんな? で …
ほんとにマリンが喜ぶかどうか …
それに …
今まで大事にしてこなかった
マリンの … 好きな花?
… それだって
佐藤には判らない くらい の
で? けれど …
なのに花束? なんて… で?
だからこれで どれほど?
佐藤の気がハレて?
ほんとにマリンが納得する?
効果? が? あるのか も
判らないけれど …
… ピピ!
「 だから花束 … だろ?
ん? スタイルで探す?
アレンジメント?
スタンド花?
ブーケ? … だ?
どれだ? 花束って … 」
だから! そんな事をするのは
らしく! なさすぎ! でも …
佐藤だって … もう
なにがなんだか解らない くらい
の?
これに集中?…
だから?
それで佐藤のナニが変わったのか …
そんな …
佐藤は …
それでもう …
今 勤務している
出向先の管理会社にも戻らずに …
… カチャ
… ゥィ ---- ン
「 … ま だな …
とりあえずだ …
花屋で善いんだろ?
花屋?
いきなり店にで … か?
花って? 直接行って?
頼めるの か?
知らねぇけど … 」
だから!
まっすぐ! じゃなく?
でも 調べてみたけど?
いままで行った事もない店だし?
それじゃぁ?
判らないから …
とりあえず?
車を動かすと …
でもそれでは …
着く? まで が …
やはり …
そのあたりを走らせても?
危ないけど!
もうそれだけになってる佐藤だから
運転しながらなのに
キョロキョロしてみても? …
ここは …
オフィスビルばかりの
ところなので …
他の飲食の店やコンビニだって …
ここの条例でそうなっているのか?
看板などを大きく出していないし …
それなのに? 動いてる車 の?
中から探す? …
佐藤は …
このエリアだって
いつも車で行き来していたけれど …
「 どこだよ … 」
だけど それでも …
よほどの目力?じゃ ないと …
運転しながらはみつけられない …
「 花屋の目印ってなんだ? 」
そう … そもそも?
学生時代も夢中になっていたのは
水球だけで …
だから 一緒に居たソイツら が
大事で …
だから いまも基本
周りはその水球に夢中な
ヤツだけで …
社会人になってからも
花束? 花? 自体
ゼンゼン 近くな い? …
こんな佐藤は …
それを扱う店を気にした事もなく
だった から …
看板が大きかったり?
ディスプレーが派手だったり?
の! 道路側にそれらのアピールが
されていれば …
だ けれど …
やはり この あたり …
何車線もある車道に
ひろめの歩道で …
人が まばらなここ …
通行人が少なければ?
店だってわざわざ?そんなアピールも?
ないのか …
どのビルも同じ様に … で …
なので …
スグには 見つからないので …
… キョロキョロ
「 おぃ … ねぇじゃん?
ん? でも?
本社にある あの花 …
花 … 飾ってるよなぁ
いつも …
あ … さっきだって
ヤツのところにも …
あったよな …
あれ? は? 近くでか? 」
これ … は …
佐藤の性格?
猪突猛進 …
鷹狩の鷹 …
狙いを定めて …
勢いはあるくせに?
たまに …
空振りのときもある …
「 花屋って …
どこにでもある店
でも? ない のかぁ?
あぁ … まぁ?
ここいらで?
仕事してる連中は?
困らないのか?
ソノテの店
おさえてなくても …
まぁ …
自分のとこだけなら
業者まかせで? だな …
それにいまどき下手に
相手に物 ワタスとな … 」
とうとうブツブツ言いだした佐藤 …
相手は 仕事相手ではなく
マリンなのに? 頭の中には
まだ仕事のことも? なのか …
それでも? あきらめずに?
… カチャ
… ヒュ------------ン!
佐藤は …
いったん停車させようと …
でもそれは …
こんな都心では …
佐藤の車は大型だから ただ
停車させるのも場所を選び の で …
大変なはずなのに …
だから ノロノロ …
迷走して …
… カタン
「 … あるじゃん 」
なんとか 一時的に 停車させられる
場所を見つけ出すと 再び …
ナビをいじり …
…ピ♬
…ピ♬
「 … ん?
… ここ は?
開いてるのか? … 」
…ピ♬
…ピ♬
…ピ♬
…ピ♬
…ピ♬
…ピ♬
そんなこれも独り言 …
だからもう他は気にせずに
地声で呟きながらも …
今度はその位置情報だけではなく …
スマホでは 店の評判? や …
営業時間などの詳細まで …
「 … ん
こんな店? だろ … 」
… カタン
そう …
大きな背中を丸め …
ホルダーにセットしている
小さな? スマホを覗き込み …
その 真剣 な 視線!
注ぎ込み …
ちゃんと確認してから …
ズリズリ …
と … 腰かけ直し …
… カチャ
「 ㇷ … だよな …
こっちでは探したこと
ねぇもんな … 」
佐藤は …
そんなボヤキ?
まで 口にして 言い訳? し …
そう …
" こっち ” では と? …
なんせ この佐藤は …
いままではマリンではなく …
茉由の方へ向いていたから …
ここらあたりでは!
花束をつくれる店を探した事 は
なかった けれど …
―
… なんな の …
茉由は …
その日も高井と一緒に会社を出て …
車に乗せられ … 運ばれ て …
ただこの日は 一緒に食事をし …
で … その後は …
車に乗らずに …
前を歩いて行く高井に続き …
井之頭公園の …
夜桜を ふたりで 眺め …
花びらがヒラヒラ と 落ちてくる …
池の端のベンチに並んで
腰掛け …
そんな 粉雪の降っている様な中で …
ふたり は キスを した …
だけで …
なんと …
その直後 に!
茉由は鼻血が出て …
その雰囲気 情緒 気分も …
ダイナシ に で …
「 あ のぅ … 」
こんなにも素晴らしいロケーション
なのに 茉由のそんな様を見せられ …
その鼻声を訊かされた
高井は …
「… …」
サスガの高井も一瞬固まった
「 フッ … 」
が 高井は軽く笑うと …
すっかり 躰の力が抜けたようで …
今度は優しい 年上の男 の
余裕のある笑みになる …
「 おい … なんで
おまえは … そう
なんだ … あぁー?」
「……そう
云われましても … 」
茉由の左横にドカッと腰かけた高井は …
右斜め上に顎をあげ目を細めて茉由を
睨みつける …
これは …
茉由を小ばかにしているサイン …
そして 不機嫌な時の高井の癖
右側の眉だけをあげる …
「 あぁー … いつも
Kissで 終わり だ … 」
「 … はい 」
でもこの日も高井の匂いをしっかりと
つけられ ながら …
茉由は家に帰ってきたとたん …
そう …
玄関ドアを開けると
茉由は 唖然とした …
それは …
いつもとは違う我が家の様子だった …
玄関から廊下
そしてリビングまで …
高価な花で纏められた
アレンジメント花でいっぱいだった …
なかには動かすのも大変そうな
1m 程の高さのものまであって …
この家にはゼンゼン似合わない
華美な物もある …
だから …
これらは統一感が全く無く その
数の多さだけ鬱陶しいくらいだった …
… なにこれ?…
茉由は暫く呆然と …
ドアに手を掛けたまま中に入れない …
すると … 少し遅い茉由の帰宅に …
いつもとは違う廊下の様子だから
歩きづらそうな母がやっと気づき
明るすぎる かん高い声を響かせる …
「 お帰りなさぁー い!」
「 お母さん?これなに?」
「 茉由ちゃん
知らなかったの?
あなたのご主人様
『 教授 』になったのよ!
おめでとう!」
「 えっ? 教授?… 私に?
『 おめでとう!』って
なんで?」
「 あら? だって 茉由ちゃん
教授夫人じゃない!」
「 えっ?」
「 そうそう!
茉由ちゃんにもお花!
届いているわよこれ!… 」
「 えっ?」
こんなときに …
そんな母親からは …
佐藤から贈られてきた
花の籠を渡されて …
も? 訳が全く分からないし …
だから茉由は焦り …
佐藤には 絶対連絡をとろうと
できる限りの方法で 試しだした …
『 翔太?
お花が届いたけれど
これ なに? 』
茉由は佐藤にメッセージを入れた …
けれど …
そんなスマホをみつめてても
… 既読 だけ …
で?
佐藤は何も送ってこない …
だから茉由は …
こんどは 佐藤のスマホに電話した …
でも 佐藤は出ない …
茉由は会社から佐藤へ貸与されている
業務用の携帯電話の方へかけてみる …
でも 佐藤は出ない!
もう …
21時を過ぎたころ で …
なのに?
佐藤は仕事中なのだろうか?
営業担当なのだから まだ
接客中? 交渉中? なのだろうか …
そもそも?
佐藤は いま 関西に居るのか?
それとも?
こんな茉由の様子が分かるのなら?
近くに居るのか …
そんなに …
茉由は佐藤の事が分からないのに?
佐藤は なんで? 茉由の事が
解る の だろう …
茉由には …
分からない事 だらけで …
… あ ~ もぉ ~
なんでよぉ~!…
… ダン
茉由は …
帰宅したばかりなのに …
いきなり の これで …
なんだか …
判らないことだらけでイライラし …
だから?
話したがる母親とは離れ …
静かな …
リビングで こんな夜なのに 独り …
じゃ …
不可解で 不安で …
なのに頼りにならない!
だから?
期待通りに動いてくれない?
思い通りにならない? スマホを
ソファに投げつけて …
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