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茉由のスマホは?
素直に従い … ソファで
バウンドしてから?
床に落ちた
すると …
スマホは反省したように鳴りだし …
茉由は ビクッ! と して …
床に転がったままのスマホを覗き込む
「 … あ 」
それはようやくの佐藤からだった …
『 おぅ お疲れさん!
どうした?』
佐藤は「フツウ」のカンジだった …
スマホから聴こえてきたのは
ゴクゴク 普段通りの
爽やかな声だった …
「 翔太?どうして
連絡くれなかったの?
私 何度も
翔太にしてるのに … 」
『 あ ー ワルイ!
で なに? 』
「『 なに?』って?
なに?」
『 なんだ? おまえ
変だぞ 大丈夫か?』
「 えっ?」
『 じゃなくて …
ホント なに? 』
「 あ ~
ごめんなさい
でもなんで 翔太は
私に花を贈ったり …
親知らずの事
咲に頼んだり … 」
「 私に花? なんで
こんな事があるのか
分からないから … 」
『 なに言ってる? 茉由 …
おまえ … ちゃんと
話せよ 言いたい事が
分からないぞ!』
「 うん! だから!
私 分からないの!」
―
茉由は …
その姿をみせないまま …
その影は 漂わせてる?佐藤に …
頭の中がグジャグジャのまま喋って …
だから …
それを聞かされてる佐藤の方は …
とぼけているのだろうか …
本当は?
茉由が 何を言いたいのか …
分かる はずなのだが …
だからこれも ワザ と?
トボケ て?
茉由に話をさせているみたいに …
―
『 あぁ ~ 茉由?
そうか …
なんだかさ ー
おまえの処に
花がいっぱい贈られてた
みたいだからさ ー
なにか あったのか
って? 思って …
俺も花を贈ったけど?
そんな 事?』
―
だから?
佐藤は …
茉由のたくさんの疑問の中の
一つに だ け 答えた …
なので …
それじゃあ 茉由は ゼンゼン …
スッキリ?とはしない …
―
「 そんな 事? …」
『 茉由?
大丈夫かぁ? 』
「 なにがぁ ~?」
―
茉由は不機嫌だった
佐藤のこの云い方は …
なんだか茉由の方がおかしい様に
云ってるみたいで嫌だった …
でも!
茉由には直接電話してきたりせず?
咲とか梨沙には 茉由の事 で!
なのに?
電話なんかしてるみたいだし?
なんだかこのところ?
誰かに見張られてる様に?
いままではそんな事もなかったのに!
知らない人が車に乗ったまま …
じっと! ずっと! 停車してて!
なんでこんなところで? と?
茉由の前方 に … それ … で …
なんだか … それも … 今日も …
さっき も で …
視界に 入ってきたり するし …
だからそれも? これも で?
だからそれなら! それも?
かもで!
「 おかしい 」のは 佐藤の方だと!
茉由は …
云いたいのに上手く言えない …
なので?
―
… そろり?
… パタン
「 … 茉由ちゃん?
どうしたの? 」
―
そこへ …
いつまでもリビングで グズグズ?
している 茉由に …
待ちくたびれたかのような …
放っておかれた茉由の母が入る …
だから …
茉由には …
また?
こんな時に面倒くさい事が 重なる …
―
「 ねぇ! お母さん今!
仕事の電話中だから!
ちょっと待って!」
茉由は強く言い返した …
「 … … 」
… パタン
茉由の母は …
仕事の邪魔はしてはいけないと …
茉由から離れ …
リビングドアをちゃんと閉めて
出て往って くれた …
おかげで茉由は …
また独り ポツン! と
スマホを睨みつける …
―
「 翔太?
おかしくない?」
『 なにが? 』
「 だって!」
『 … おまえ
GMと どうなったの?』
茉由が …
訊きたい事とは違う返事は
する し …
反対に …
自分の訊きたい事
云いたい事を 佐藤は 喋る …
―
「 なんで?」
『 送って
もらってんじゃん!』
「 ぇ? だって …
仕事 … 」
『 ホントに
仕事 か? 』
「 … … 」
『 茉由?
おまえ … 』
「 なに!」
『 … 帰ってきたら
ちゃんと子供たちの事
抱きしめて やったのか?』
「 … なんでそんな事
翔太に云われるの!」
『 … 仕事から帰ってきたら
子供たち …
おまえ … 抱きしめる事に
したじゃん それ …
やっと?
できるようになったから …
… って さ?
だから 仕事から帰ったら
子供たち 抱きしめる事に
してたじゃん … それ は?』
「 だから! なんで私
翔太にそんな事
云われるの!
関係ないでしょ‼」
『 あぁ ~? だって
おまえ母親じゃん!』
「 もう
翔太 嫌 ‼」
… pi
―
茉由は 突然 …
気持ちがコントロールできなくて …
だから反射的に
勝手に 話を終わらせた …
だけど こんな日 …
疲れ と … 怒り と …
恥ずかしさ …
なんだ か …
イッパイイッパイ に
なっていた …
から … もう これ以上 …
佐藤には なにか謂われたくはない …
… 茉由は
話したく は なかった …
… 私が訊きたい事じゃ
ない でしょ …
茉由はその場にへたり込んだ …
「 … どうして … 」
―
茉由の眼からは …
涙が … 粒にはならずに 溢れ …
呼吸 も … 浅く なる …
苦しい し … 耳 が …
熱い … 眼が 熱 い …
スマホを握りしめてた掌 が
熱い … 鼻の奥が 痛 い …
―
「 … ゼンゼン
違う じゃない … 」
佐藤から子供たちの事を云われると …
茉由は …
自分が分からなくなった …
このところ
佐藤の事が 分からなくなって て …
だからいまだけじゃなく …
茉由はずっと! 不安 で!
だからほんとはずっと!
連絡をとりたかったのに …
なのに … 違う話 … に?
もってかれ …
こんな 日に …
もう … ゼンゼン 他人事 …
それくらい 今日も …
母親から突然云われた
とびきりのお祝い事でも?
何も気持ちが動かなかった …
うまく は いっていない
" 主人の事の日 ”
… に?
だからなのに?
茉由は …
今は 考えたくもないし
聞きたく も ない …
自分の話 に なってしまったので
ゼンゼン!
子供たち への オモイは!
変わらなくても!
… 矛 盾 …
ますます 茉由は …
混乱して 分からなくなる …
―
「 お疲れ様でございます」
「 あぁ … おまえ …
いい加減
大人になれよ … 」
「 はい?」
―
高井は …
茉由の自宅前で 茉由を降すと …
ハンドルから手を放さずに
前方を見たまま そう 云うと
スグに車を動かして茉由から離れた …
もう …
車がいない道路の端に立たされたまま
の! 茉由は …
高井が別れ際に吐いた言葉で
シュンとする …
… おとな ...
ですけど …
なんだか …
普段の 圧がある 話し方では
なかったのに …
そんな意外にも …
穏やかな口調だったのに …
その方がずっと?
茉由は …
責められた 気が した …
高井に甘えているのに?
いつまでも 自分の事を受け入れない
と …
高井は気分を害してるのだろうか …
… と
茉由は気分がふさいだまま …
トボトボ と 歩き …
家に入ろうとすると …
急に? スーツジャケットの
ポケットの中でスマホが鳴った …
茉由は我に返り
急いでスマホを取り出し …
―
『 今日も
GMに送ってもらったのか?』
―
佐藤からのメッセージだった …
… えっ?なんで?…
「 なんで?」
茉由は …
佐藤にメッセージを送ったが
返って は こない …
… どうして
翔太?分かるの?…
佐藤は?
関西のはずなのに…
茉由が高井の車を降りると
スグに!メッセージが入った ので
驚き …
茉由は …
周りをキョロキョロと注意してみる …
でも …
今まで気になっていた白い車は?
停まっていないし …
佐藤もいない …
いまは …
白い車が停まっていた
処には?
黒いワゴン車が停まっている?
だから茉由は …
それが気になり …
また道路に出て …
黒いワゴンに近づいてみる …
中には …
知らない30くらいの男性が一人 …
運転席にいる だけ
でも …
… なんで? ここに?
停まってるんだろう …
そう …
こんな車も? もう …
何度か 見ている 車だった …
なので 茉由は …
怪訝に思ったが …
知らない人 だったので …
声が かけづらく …
仕方なく 離れ …
「 気になる 」… けれど?
「 何もできない 」… なんだか!
だから …
スッキリしないまま!
何度か 振り 返り ながら
家に入る …
―
そう なので …
このとき の 佐藤 が 送った
花籠は …
これは実に …
いつもフワフワしている
茉由には 効果的? に で …
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