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そんな …
茉由と違って乃里は大人で …
それに …
そう …
高井に使われるモノの中でも
誰よりも付き合い が 長くて …
だからこんな高井とでも? …
乃里はうまくやって …
いられてて …
" 事 ” が … すんでも
傷つかずに … 満足げに …
… にやっ
「 … 誰かさんの
代わりはヤだけど?」
こんなのはさぁ~?
"男だけじゃない!” のよ …
女のワタシだって …
その時の気分だけで?
S ●Xだって …
快楽のタメにだけ …
でも~? …
できるんだから! …
そんな乃里
前職では …
とあるイベント会社の
現地 staff の 責任者 で …
―
… ザワザワ …
… ザワザワ …
… ザワザワザワ …
『 ねぇ! 着替え終わった?
次の出番までは
どのくらい?』
「 … はい!
あと20分です 」
『 … そう … 』
… パン! パン!…
ココでは …
"責任者 ” の 乃里の!
手をたたく音 が 合図で …
そんな …
ギュウギュウ詰めの
バックヤードの控室に
その!乃里は2歩 3歩進み …
このときだって!
立ち姿が勇ましく 隙も無く
凛としているから …
そこから発せられた声は
強く! 美しく! 控室中に響く …
"…『 さ! みなさん 急いで!
整えてください!』……”
「 はい!」
「 はい!」
「 はい!」
「 はい!」 …
… バタバタバタ
… バタバタバタ
… バタバタバタ
… バタバタバタ …
―
………「 この方が責任者で
良かった … 」……
―
今日は
" 先生 ” の 作品の発表会1日目 …
その 作品を来場者のお一人お一人に
みていただくタメに
集められた 私たちは
駒の様に動かされるモノたちで …
今日から 4日間 その!
新作発表会は ココで行われる …
そう …
" 先生 ” の作品がより良くみえる様に
私たちは " 先生 ” によって
選ばれたモノたちで …
「 … うん …
じゃ コレもね … 」
「 はい … 」
先生の云うとおりに
ココの責任者はリストを纏め …
それは流れ作業の様に
私のプロフはスグ 閉じられた …
「・・・・」
… 私選ばれたの?…
…ドキドキドキ…
それをプライドにココでは
自分たちの美しさにも磨きをかけ!
控室では皆さん 自分のカラダ その
顔を美しくメイクしていく …
それを " 先生 ” は …
離れた自分専用の控室から
この施設の中 いくつも設置済みの
camera を通してチェックして居る!
それを …
私たちは承知しているし …
… 私たちは それが仕事だから …
だから
ココの施設内ならどこでも …
そう!バックヤードの全部!
たとえどこに居ても! …
それでも急に先生に呼び出されたり …
… したら!私だって! …
" 先生 ” に指示されるままに!
無心の 駒の様に 動く …
私たちは …
けっして驕ることなく 素直に
" 先生 ” の 手のひらに 乗せられて …
その中から また 選ばれた者が
その指で挟まれて お客様が待つ表に
出される …
… そ! この " 先生 ” しだい で …
だから!
控え中でも 力を抜く事も なく!
並ぶ たくさんの 駒の中 から
自分が 目立つ様に と!
華やかに!
明るい表情で!
モチベーションアップして?
鏡の前で自分に磨きをかけながら!
皆さん 嬉しそうに 和やかに
そのつくられた笑顔を絶やさず!
姿勢を正し ちゃんと 整えて居る!
―
… パン! パン …
『 次の出番! 15分前!
呼ばれてたモノ 集合して! 』
「 … はい!」
「 はい 」
「 はい … 」
「 はい 」
………
―
……『 … これ君を
呼び出すときの
僕の番号だから … 』……
…「・・!・・」…
… え?…
―
…ブーブーブー
…ブーブーブー
「・・・・」
そう謂われた私 …
さっきからずっと
私のスマホは 鳴ってる …
… パン! パン …
『 ほら! なにしているの?
もう 今日の仕事は
" 終わっていますよ! ”
" 全員 ” さっさと
" 帰りなさい! ”
さぁ! 明日も大忙しですよ
だから
" 全員! 寄り道は 禁止!“
皆さん お願いしますね!』
ココの責任者の声が …
すっかり
表は 静かになった から ……
もう照らす照明も
半分に減らされたのに …
それでも いつまでも
ザワザワしていたから?
そんな
おかしな状態の控室 でも
" 隅々まで ” 聴こえる様にと
響いた ……
「 はい!」
「 はい!」
「 はい!」
「 はい!」 …
…「・・・・」…
… ぅ --- わ! この方が責任者で
ほんと! 良かったぁ---!…
私は ガチガチに なっていた
カラダの力が抜けて ようやく
俯いてた顔を上げられた!
… ガタン!
「 ぁ … は --- い!
あ! まってぇ ---!
私 もぉ ---!
ね! 一緒に帰ろぉ ---! 」
… バタバタバタ!
私は安心して
帰り支度を急いで …
そ! せっかくだから!
ココで新しく出会えた!
永かった今日 一日 ずっと!
ココの皆 が " 先生 ” の
ハラ を 黙認してるの に?
… ひそっ
「 … ねぇ … なんで …
出ないの ? それじゃぁ …
自分から " 敵 ” 作るよね … 」
… ぼそ
「 … ん?
でも … 」
… ひそっ
「 … ねぇ 怒らせたらさ
大変なのに 怖くないの?… 」
… こそっ
「 だよね … それで …
… いいの? 」
「 … うん ! 」
… それでも
勇気出して 声をかけてくれた …
勇者 な あのコたちと!
一緒に帰りたいから …
… ガサガサ!
私は …
…「・・・・」…
… あ? え? う?…
そ ?…
… 気づいたらやっと?
静かになってた スマホを!
それでも!
… バッグの 一番!奥に!
力任せにつっ込ん で!…
… がっ!
… ばっさ!
… バタバタバタ!
… そのコたちに置いてかれない様に!
控室の出口に向かった …
… ピタ!
「・・・・」
でも … それでも …
私は なにかの " 力 ” を カンジ …
やっぱり このまま
ココからは 出にく … くて …
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