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… ドスン
だから佐々木は …
キッチンでの 咲とふたりだけの
会話の後に 皆のところへ戻ると …
大きな体の その力任せに佐藤の
横に座り だけどこんな日なら?
その会社がきっと話題になるから?
佐藤にはもう耳障りなそん話には
触れずに?
… がしっ!
『 … おい! 翔太よぉ!
飲むぞぉ! あぁ? …
なぁ咲ぃ!
" あて ” は
もういいからぁ!
酒ぇ! もっとぉ~!
持ってこ --- い! 』
なぜか?
一人で健気に 料理を作り
続けてた 咲に向かって?
そんな強気に大声で!
こんなやりきれない思い!
口に出せない事も!
そんな自分 隠すように?
キッチンへ向かって叫んだ!
から …
… ぴきっ!
「 … は?
どうしたの駿? 」
驚いた咲はキッチンから顔を出し …
?…「 … あてはいいから!」…?
そんな事まで謂われた!
みんなのタメに! と!
それぞれの事考えてまで!
ひとりでここに離れてまで!
頑張っていた最中なのに!…
… これ! … … では!
その佐々木の言いぐさに呆れ …
…"くっ! ”…
… " なにそれ!”…
… ズん!
「 … まったくっ!」
… じゃあ自分がぁ!
手ぶらでそっちに戻るな! …
"… バタン!…”
"… バタン!…”
"… バタン!…”
聞こえる様には言い返さないけど!
その調理中の手を止めて!すばやく!
咲は出してたモノは冷蔵庫へ入れて!
冷やしてたお酒とワインを手に!
皆の前に現れて …
… タタタタタタタ!
…" ドスン!”…
…" だぁ ん!”…
だから それには …
… ぎょ!
「 … おいおい
おまえそれ?
大丈夫かぁ? 」
だからみんなが心配してやるハズな
佐藤にもそんな様を心配され …
… ニヤニヤぁ~
「 ほんとぉ~!
駿のそんな言い方? …
ヤバいよね この後? …
この家は修羅場だよ …
大変な事になるね 駿 …
ククㇰ … 」
何事も理解の良い梨沙は独りだけ
この日も早くに登場し …
先にキッチンで忙しそうにしてた
咲を手伝いながら吞み始めてて …
でも … 梨沙は酒には強いから!
まだ酔わずに! だから!
先日佐々木から謂われた話も
察しが良いからここでは出さずに
そんなももろもろ理解済みだから …
… 佐藤を傷つけないこれには!
面白がり …
でも …
ここには茉由も居るから …
… ぷん!
「 … 駿! ダメよ!
いくら偉くなっても!
本部長様! エバルのは!
ここじゃないでしょ?
ね!私たちは
同期なんだから …
フフフッ♪」
…" さぁ------------ ”…
…「・・・・」…
…「・・・・」…
…「・・・・」…
…「・・・・」…
佐藤の退職をねぎらう会でもある!
こんな場でも?
その会社での " 役職 ” 謂いだし!
それ! 同期で1番 優秀だったハズ!
な 佐藤の もしかしたら逃したそれ …
でもそれ!こんなで?
は!いまではもう …
その佐藤よりも この同期の中で1番
に 成ってたそんな佐々木の事を
なぜか? 謂いだす …
… でもこれ
そんな失言は茉由だけでなく …
まぁ …
咲に向けての佐々木もだけど …
… だから咲 も 梨沙 も …
佐藤が急に会社を辞めたんなら?
何かしらその会社で! 佐藤に!
… なにか起こった … と
この二人だって思ってはいても!
この話を持ってきた佐々木も
呼ばれた この日の主役な佐藤も
それには一切 いや1ミリも触れ
ないから 聴けないし …
… 話題にもしないのに?…
そんな … 何事も鈍感で何も解って
ない茉由は悪びれずに!その会社の
事を口にして …
だから茉由は みんなで集まった事
だけ? を ただ楽しんでて …
でもそんな …
佐々木と咲の住まいに 集まるのは
こんなときでも 特別 でもなく!
… なら?
それぞれが勝手に!
自分を出してても?
だからこんな!
咲に言い放ってしまった佐々木も!
佐々木をからかってる梨沙も!
さっきのこんな な 無神経な茉由も!
の! 失言連発! とかでも?
"… 別にもうみんなも
慣れてきてるから …“
なので! 佐々木はめげずに!
この場をまた仕切ろうと?
… 佐藤の方へ向き直し …
手にしてる江戸切子のグラスを佐藤の
グラスと合わせ …
… カチン♪
… にこっ!
『 … ん? いいから!
な! 翔太 飲め! 』
… ぐびぐびぐび!
… ぎょ!
「 … お?
おう … 」
… ぐびぐび!
だから梨沙だって気を使い …
… ニコニコ
『 … 咲の鍋!
やっぱこれには
大吟醸だね! 』
… ぐびぐび
梨沙も佐々木に負けずに大声で!
だから咲は報われて!
… キョロㇼ
「 … ありがと!
うれしっ! で!そうよ!
翔太結婚だし!
起業もだし!おめでたい!
そんななら!
そのマリンさんも?
呼べばよかったね!
あ! ねぇ …
茉由ぅ~?
大丈夫か な?
ぅん! ね! これ!
ワインも冷えたかな!
あるのよ? ほら!」
… カシャ♪
咲は佐々木のパートナーとして …
聞かされてた佐藤の突然の退職!
佐々木は その理由は詳しく
話さなかったけど …
だからそんな佐々木が …
" 話せない事もある ” なら?
たぶん …
その普通じゃない! 事! と!
咲はそれも考えて …
だからこの日が深刻な雰囲気にならな
い様に そちらに向かう事のない様に
愁い事か 祝い事か はっきりさせら
れない以上は それでも差し障りの無
い様に この日の準備をし …
茉由のさっきの一言で
一瞬 夫が固まった のなら?
良い話だけ に しなきゃって!
しかも 佐藤が会社を辞めれば!
いままで1番茉由を守って!
支えてた!その支えが なくなった!
茉由だから …
その茉由を1番思ってる咲は!
その一番弱いハズな茉由に
この佐藤というおっきな後ろ盾が
なくなった との事 が!
その当人の茉由がそれ気づいて!
ショックで落ち込まない様にと!
だから咲は! 今回の事の全容!
佐々木から聞けなくても!
そこにも気遣い を して …
茉由は 馴染めなく 戸惑う!
その口にした事のない酒以外にも …
だからこの日ように特別に!
そんな茉由のタメだけに
茉由が馴染んでるワインを探して …
だからリラックスさせてやりたい!
茉由のタメにだけ!
そのワインを前に出したけど …
… キョロ~ㇼ
「 … ありがと!
でもぉ~? あ!
私は 大丈夫! そぉ!
私はお茶でいいよ!
え! ヤダ私!
だよね!咲座っててよ!
自分で入れてくるから平気 … 」
… スタスタスタ
… でも
茉由はそんな咲の心遣いも
気づくこともなく …
茉由は …
佐藤が会社を辞めたほんとの理由の
高井と佐藤の事は知らないけど …
先に佐藤からもう聞いてた!
マリンと佐藤の 自分が知ってる事!
それに その事で変わった!
今までの佐藤と 自分と 自分の
家族との関係! からの! これからの
佐藤の開いた塾に通う 茉由の子 と
その保護者としての 茉由の母親 と
自分? と! 佐藤とマリンの
関わり!
その事をどれだけ?
自分も解ってないのに?
ここで!
話しても?
…" どっち!”…
って! よいのかが! 判らなくて!
だから茉由は茉由でやはり …
… 謂えないもいっぱいで …
この日 居心地は良くなくて …
そんな茉由だから!
咲のそんなに気づく余裕もなくて!
皆が揃ったらもしかしたら?
… そっちの話になるかと
だから逃げ出して …
… シィ―――――――――ン …
…「・・・・」…
…「・・・・」…
…「・・・・」…
…「・・・・」…
… ぐびっ
… ぐびぐび
… ぐびぐびぐび
… ぐびぐび … ぐびぐびぐび
だからみんなは …
咲の その 気遣いも
解ってるから …
この日 もう! それぞれが
…" なんか 疲れ て?” …
だから!
呑んで! のんで! 飲んで!
飲みまくって!
… 酒の力に頼って騒いで!…
… "わちゃわちゃ” …
… "がしゃがしゃ” …
… どやっ!
佐々木:『 … がハハハハっ
やっぱ これ だろ!』
… がしっ!
佐藤:「 … だよなぁ~!
うまいなこの酒!
それに …
何日かぶりで俺
ちゃんと飯食った
気がする! だって!
デカいだろ咲の
この! 茶碗蒸し!
だから贅沢!
プリプリのエビにっ!
ぶあついシイタケ!
三つ葉もいいよなっ!
そう!
いつものこの鍋も!
ほっとする なぁ!
駿?おまえ
ありがたく思え よ!
俺は 咲の 手料理も
気遣いも 好きだぞ!」
… モグモグ
梨沙:「 … そ!
今日も咲最高!
肉!多めの牛鍋て!
さすが咲だね!
皆の事解ってる!」
… てれっ♪
咲:「 … ありがと!
でもさ!梨沙!
" すきやき ” だよこれ!
だから肉の入れ方!
そんなにドサっとって!
そうじゃないから!」
… ドキっ!
梨沙:「 え? ヤだぁ~!
すかさずその鬼目線?
そこまで
チェックいれないでよ!
オイシク食べてんだから
それでいいじゃん!」
… っちっちっ!
佐々木:「 … おい!
そうだぞ! おまえ!
すき焼き用のだぞそれ!
もういいだろよ!
おまえは豆腐だけ喰え!」
… じとぉ~
梨沙:「 … え?
私だけに謂う?
さっきから何気に
食い過ぎなの
翔太でしょうよぉ?」
… ぉぃぉぃ
佐藤:「 … お?
だから俺は先に
咲を褒めたじゃん!
いいんだよ俺は!
今日は俺が主賓だし!」
…すん
佐々木:「 … 関係ない!
1番食っていいのは
旦那の俺だから!」
… ピりっ
佐藤:「 は? なんだそれ?
俺ら呼んどいて
それはない!」
… ニヤㇼ
梨沙:「 そだよ!
旦那だっていうなら
今晩咲を喰え!」
… ぎろㇼ
佐々木:「 げ! 梨沙
下ネタかよ?
おやじくさっ!」
… ぃやぃや~
梨沙:「 ごめんねごめんねぇ~!
私! 親父たちの中で
飯食っての毎日だから!
ふん! この後も!
こんな時間でも!
顔出さなきゃで!
これから下町の
居酒屋直行よぉ!」
… キョトン
咲:「 え? いまから?」
… ウン
梨沙:「 そ!
ほら! 最初から
顔出すと長いから!
最後だけちょこっと?
で!
そろそろいい時間!」
こんな梨沙に悪気はなくても …
だからこんな言い方だけど
咲にも それ 分かる …
梨沙が視てる物件での修繕工事とかで
の 現場での動きが一段落とかすれば
現地 staff や職人さん達とのそんな場
も 梨沙には 必要で …
だからこんな日でも …
そんな仕事から完全には
梨沙は離れる訳にも
いかないみたいで …
… パタパタパタパタ
そんな頃 今までここを離れて …
キッチンか? トイレか? 勝手
知ったるこの家の どこに居たのか?
戻った 茉由は …
… キョロㇼ
「 … なら?
私も梨沙と一緒に
帰ろうかなぁ?」
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