平凡

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朝起きる。 飼い猫にごはんをやる。 自分もごはんを食べる。 ごはんには大好きなトーストにバターをのせて食べる。 飼い猫も美味しそうにごはんを食べる。 「朝だなぁ」 「ニャア」 私の声に合わせて飼い猫も鳴く。 かわいいなぁと思いながら、学校へと向かう。 私は平凡な毎日を送りたかった。 「おっはよう、寄生虫」 平凡な毎日が欲しかった。 「くっさ、近寄らないでよ」 …いじめられたくなんて、勿論ないけど。 私は泣かない。 絶望なんてしない。 怖がったりなんてしない。 私は、 …自分が思っていたよりもはるかに心が強かったことに最近、気がついた。 いじめられても泣かない、怖がらない子なんて、 この学校で私しかいないだろう。 でも、どれだけ私の心が強くても、相手はいじめをやめなかった。 でも私は気にしない。 私はなにも悪くないし、なにもしていないから。 無理にいじめを気に病む必要なんて一切ないんだ。 今、平凡がなくともそれでもいい。 学校を卒業してからでもまた、私なりの平凡を見つけていけばいいさ。 今から何十年たとうとも関係はない。 平凡がなかったとしたならば、 これからいくらでも時間をかけて、 見つけていけばいいだけのことだ。
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