1/1
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ

2000年3月、俺たちは中学を卒業した。ほとんどの人は進学するのだが俺はしなかった。家が母子家庭で金がなく頭も洒落にならないくらい悪かったからだ。でも俺には夢があった!芸人だ。芸人になってスターになり大金持ちになり綺麗な女優さんを嫁にして犬も飼う。犬の名前は竹千代だ!俺が芸人になる事を反対した先生や今まで俺を馬鹿にした奴らを見返してやる。幼い頃から家は貧しく家族も俺のせいでバラバラに何故、俺のせいでバラバラになっていたかと言うと俺はうまれつきの難病の心疾患だった。10万人に一人の割合だ。さらに母親はギャンブル依存症でサラ金に多額の借金をしていて俺が生まれる前に両親は離婚していた。上には3人の兄貴がいた。年がだいぶ離れていた。上の二人は地元で1.2を争う不良、3番目の兄貴は俺が生まれた時はまだ五つだった。そんな夢も希望もない環境で生まれて唯一の生きがいはテレビのブラウン管に映るお笑い芸人だった。俺が小さい時はお笑い絶世期でとんねるずやダウンタウン、ウッチャンナンチャンなどゴールデン番組をしていた。そのスター達を見ながら笑うのが唯一現実を忘れさせてくれるのであった。そしてそんなお笑いスター達を見ながら俺はなんとか育っていった。中学時代は仲の良いやつと前日に見たお笑い番組のマネなどしていていわゆるクラスでのいや学年でのひょうきん者になっていた。俺には芸人しかなかった…本気で俺には芸人の素質がある才能があると疑わなかった。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!