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貞明皇后と徳恵姫
徳恵姫の日本留学については、
貞明皇后の思召しがあったという。
「洩れうけたまわるところによると、
徳恵姫の(日本)御遊学は
李王殿下(純宗)の御英断にて定まった次第である。
あたかも20年前における
王世子御遊学が
明治天皇の深遠な叡慮に出でたがごとく、
今回も皇后陛下(貞明皇后)が、
李王家の御女性の教育について、
深い慈しみを垂れさせられていたため、
滞京中の斎藤(朝鮮)総督を御前に召されて、
有難き思召しをもらしたので、
総督はただちにこれを李王家に伝達したところ、
李王家としても多年その宿望があったので、
ただちにこれを決せられたと拝聞する。」
徳恵姫は、
東京に留学して間もなく
李方子女王殿下に伴われて
貞明皇后に拝謁している。
一方、
宗武志も貞明皇后陛下に拝謁しており、
近侍のものに、
「あれならば一国一城の主として恥ずかしくないであろう」
と仰せられたという。
貞明皇后陛下は、
宗武志・徳恵姫を気に掛けておられ、
結びつける御意思を示したのかもしれません。
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