一話目

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一話目

古来から人間というものは好きなもの、嫌いなものという感情を持ち続けてきた。 それは現代も変わらない。というより変えられないものなのだろう。 僕にだって嫌いなものはある。 餅だ。 正月になると急にみんなの人気者になるあの餅。 伸びたり、膨らんだりする。 いま貴方が思い描いてる餅である。 嫌いになった理由はいくつかあるが、大きな決めてとなったのは僕が小学生の頃事件が起きたからだ。 端的に言うと餅詰まらせてじいちゃんが死んだ。 餅に殺されたというのが、僕の中では正しい解釈でありそこから僕は餅を憎むようになった。 まぁ人生で一度も食べた事ないから、味は分からないが どんなに人に美味いからとか言われても僕は騙されない。 じいちゃんはその美味さに騙されて殺されたのだ。とんだ計画的犯行だ。 しかもあんころ餅だって聞いたぞ。 あん殺じゃないか。 嫌いな餅について長々と話してきたが、ちなみに好きなものはフカヒレです。 なんて一人で思いながらタバコをふかしていると、急にめのまえがまっくらになった。 手持ちのモンスターが全滅したのかな。
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