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それから、私はおばさんに罪の意識を感じた。私はおじさんと秘密の関係だった。おばさんは私たちのことを知らない。もし、私たちの関係が暴露されたら、おばさんは私のことをどう思うだろう?もしかすると、気のいいおばさんのことだから、私よりも自分を責めるだろうか。
私は懺悔したい気持ちでいっぱいになった。
しばらくして私は知らぬ間に眠ってしまった。どのくらい経ったのか。外が何だか騒がしく、私は眠い目を擦って起き上がった。なんだか焦げ臭かった。それに室内が異常に暑い。
私は騒がしいので、窓を開けた。
その瞬間、熱風と火の粉が舞い込んできた。「熱い!」と私は叫んだ。
下の路地には人だかりができていた。消防車が到着するまでの間、地元の消防団が消火栓から水を引いて、炎と格闘していた。
一階は火の海だった。里穂ちゃん、健太くん、おばさんは大丈夫なのか?もし、火が広がる前に外に避難していれば、今頃、あの人だかりの中に紛れているはずだ。私の姿を認めた誰かが、大声で叫んだ。
「二階に人がいるぞ!まだ生きてる!助けてやってくれ!」
私は背中に炎が迫っていることを察知した。後ろを振り返ると白い襖が黒い斑点を浮かび上がらせている。このままでは焼け死んでしまう。
私は窓枠に片足を乗せた。高いところは苦手だが、そんなことは言ってられない。私はまだ生きたいし、叶えていない夢だってある。
ファッションモデルになって、世界を魅了するような人間になるという夢が私の生への執着心を駆り立てた。
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