第1話【魂の選定】

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道枝「そしてこの世界の根源とも言える力だ。隠り世に住む人間は大きく2種類に分けられる」 道枝「1つは俺やお前の様に…人に近い生き物。もう1つは鬼や妖怪と言った類の人ならざる者たち」 道枝「場所によっては隔たりがある所もあるが…このカフェが存在する流鶯街は…無法地帯と言われていてな」 道枝「唯一人ならざる者と人が共存してる世界だ」 道枝「このカフェの看板娘である「ロード」も元は…神堕ちした化け猫だった」 道枝「数百年前…俺の先々代の店長が現世で暴れ回るロードの力を封印して…それから数十年をかけてあいつは「神」へと昇格したんだ」 道枝「どんなに潜在的な力が高くとも…制御できなければ神堕ちして…あやかしの類となる」 道枝「内在的に存在する自身の力をコントロールして…その練度を上げて修練を重ねる」 道枝「その為に作られたのが神夲器さっ!!?」 道枝「この隠り世に住んでるあやかしたちは…みなこの神夲器で内在する力を制御して自我を保ってる」 道枝「そして…彼らの内何人かは長い年月をかけて神へと進化する」 道枝「神となったあやかしは神獣として祀り上げられ…祭なんかの祭事の際に使われる事が多くその殆どが敬われている」 道枝「そしてこれが出来なきゃお前はいずれ「鬼」となってその心を失う…」そこまで話すと道枝は再び指をパチンッと鳴らして…術を解く。数秒後…訳が分からないといった様子の高木は道枝に話し掛ける。 高木栄昇「いやっ鬼に堕ちるってどういう意味なんすか?それ?」 道枝「そのまんまの意味さ!!?」道枝はそう言うと深い溜息をついて「あのなぁ」とぼやく…そんな2人の会話に割って入るように妖鬼が話し掛ける。 妖鬼「あっははは(笑)!!?店長?その坊主にはまだわからねぇでやすよ!!?どれここはあっしが見本を見せてあげやす」そう言うと…妖鬼は先程のカラフェを手に取ると…内在する力を練り始める。 数秒後…カラフェからお茶が流れ始めて容器に注がれ始める。
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