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「コラッ! 2人して失態を犯すとはどういう事だッ!」
「すみませんでした……」
案の定、仁美と鶴丸刑事は林部警部からお叱りを受けてしまった。重大な規律違反を犯したのだから当然だろう。
「まあ、藤崎家が邪教の末裔だという明確な証拠が得られたのは大した収穫だったが、それが一連の事件に直接繋がるとは思えない。もっと証拠が欲しい」
「そうですよね。それで、私と鶴丸刑事でもう一回間宮家へ向かおうと思っているんです」
「そうだな。少しでも間宮家側の手掛かりは必要だ。2人なら、手掛かりを手に入れるのには苦労しないだろう。任せたぞ」
「分かりました」
「はぁ……矢っ張り叱られちゃいましたね」
「西田刑事、そんなに気を落とす事はないですよ。僕なんて新人刑事時代にしょっちゅう林部警部からお叱り受けていましたし」
「そうは言うけどさぁ……少しはパワハラってことも考えてほしい」
「刑事の世界はそんなに甘くないですからね。コレばかりは仕方ないんじゃないんですか?」
「ですよねぇ……」
「それで、レポートは書き終わりそうですか?」
「もうすぐ書き終わります。多分、12時までには書き終わると思います」
「あまり絢奈さんを待たせても困りますし、迅速にお願いしますよ。あっ、もちろん丁寧さも必要ですけど」
「分かっています」
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