Phase 05 真冬の夜の追憶

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「沙織ちゃん、僕、また大輝くんに犯された。正直、これ以上犯されるといつか妊娠してしまうかもしれない。どうすれば良いのか教えて欲しい」 「流石の私でも、そういうトラブルを解決してあげることは出来ないなぁ。でも、低用量のピルぐらいは飲んだら? 多分、婦人科に行ったら処方してもらえるはずだよ」 「そうか。でも、親にこの事がバレるのが怖いんだ」 「大丈夫。もし、今度藤崎くんが犯してきたら、私がこの拳で殴りつけてやるんだから」 「それは退学になるからやめた方がいいと思う……」 「僕は、この髑髏本尊を完成させるためには手段を選ばない。仮令、それが女子中学生だとしても、僕は厭わない」 「ああっ!」 「もう果てたのかい? 全く、これだから子供は……」 「待ちなさいよ!」 「さ、沙織ちゃん……ここに来たらダメだ……君が犯される可能性もある……」 「おっ、新しいオンナか。って、げぇっ! 西澤さん!」 「そうよ。私は西澤沙織よ。それの何が悪いのよ」 「流石の僕でも、生徒会長を犯す訳にはいかない。こ、降参だッ!」 「そうね。潔く降参しなさい。多分、藤崎くんが犯した罪はとてつもなく重いモノです。でも、少年法がある以上、あなたにはまだ更生の余地がある。家庭の事情で性交渉をせざるを得ない気持ちは分かりますが、同意のない性交渉は法律でも禁止されています。それぐらいは常識として頭の片隅に入れておきなさい、このスケベ野郎!」  ――沙織は、藤崎大輝を平手打ちで殴った。その時の事を、絢奈は覚えていた。
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