「 さよならからのいってきます 」

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「 さよならからのいってきます 」

「あっ、星奈(せな)ぁ〜っ!!」 卒業式が終わり、各々の家庭などが写真撮影をしている頃。 私に向かって笑顔で突撃してきたのは、親友の月野 恋華(つきのれんか)。 「ぐす…ッ、あれ、恋華…っ?」 卒業式が終わってからも、校舎裏でずっと泣いていた私。 なぜそんな私を見つけられたの…? それはきっと、親友だから…? 「もうっ、星奈ったらぁ! 卒業して、高校に行ってもまた会えるんだよ?」 「でもっ、でも、高校が違うし、もしかしたら会えなくなっちゃうかも…ッ」 隣に座って、ゆっくりと聞いてくれる大好きな親友。 どんな私でも受け入れてくれたからこそ、__親友という関係に至っている。 「そっかそっか。ふふ、そんなこと?」 そんなことって…っ! 「あたしたちは、離れてても親友でしょ?」 …っ! 「うん…ッ!」 ーー 「桜…綺麗だね」 「だね〜。綺麗に咲いてくれてよかっ…た、星奈?」 「え? 何?」 「泣いてるけど…どうしたん、どっか痛いん!?」 「え。泣いてなんかな…、あれ」 どうやら私は、よっぽど親友と離れたく無かったようだ。 __ずっとずっとずっと、忘れないよ。__ 「一緒に写真撮ろ!」 パシャッ…そう音を立てて、刻まれる「卒業」という思い出。 __君と見た桜を、忘れないよ。__ 「てことで、卒業おめでと。恋華、いってきます(さよなら)!」 「ふふ、星奈もね。ばいばい…いってきます!」 いつの日かまた、逢えるときまで。 あなたのことを、ずっと…忘れないから――。            『 さよならは 、いってきますの合図 。 』_ end .
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