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2.紙本づくりは愛おしい
敬慕する絵師さんから聞いた「紙になにか書(描)いてふたつに折ったら、それはもう本」という言葉が、私はたいへん好きですが、今回はせっかく気合いを入れてイベント参加するんだから、印刷所で立派な文庫本を作りたいぞ…!と思って動き出しました。
私の場合、決めたことはこのようなことです:
◆書き下ろすのではなく、これまで投稿サイトで発表した作品を収録
◆「四季の幻想譚シリーズ」のつもりで書いた四つの短編を短編集にする
◆ほしふるほたるさんにカバーを描いていただいた「夏至の庭が暮れるころ」もそのシリーズのひとつなんだよな…
◆春庭で頒布かぁ…「春林奇譚」の満開の桜の表紙を、ほたるさんに描いていただけないかな…
→即、ほたるさんにオファー。快諾~!(≧▽≦)
こうしてカバーイラストの構図やキャラクターデザインを進めていただきながら、私は「中身」の制作にとりかかりました。
既にテキストデータはあるし、私みたいな同人初心者のために印刷所さんが無料のフォーマットを用意してくれてる。だからそれに流し込んでちょっとルビとか整えたら楽勝じゃ~ん!と思ったら甘かったです。
まず、パソコンの画面上で、wordの用紙を「右から左に並べる」仕様に変更したいのにできない。おわかりいただけるだろうか、縦書きの場合、紙をこんなふうに右→左に並べないと作業がしにくいの↓
あれこれ検索した結果、wordの基本設定をアラビア語にすれば「右から左に書く言葉」の仕様にできることを知る。できた!できた…けど…そこから日本語への戻しかたがわかんない。夏田こまる
そして試しに一冊だけ印刷製本してもらったら、見事に左右を間違えた! 誤字脱字もいっぱい…しょんもり
それでも表紙のデータもつくって…!
できました! 納品された!!
みて! みて! まだ折り目もないこの美しいカバー!(この時点で3月2日。準備が早すぎるww)
ほたるさんの装画があまりにも美しいレトロブルー&サクラカラーだったものだから、本文用紙は冴えた真っ白が似つかわしいと思って、クリームがかった書籍用紙ではなくて上質紙を選びました。本体表紙も、青みがかった薄いピンクの色上質紙に。そうそう、表紙や奥付に「イラスト」じゃなくて「装画」と表記したのも、ほたるさんと話し合って決めたこだわりです。
使用フォントは「源暎こぶり明朝」で統一。「普通」であることが特徴で、縦組み小説に特化した文芸向け本文明朝体…だそうです。
さあ、春庭まで1か月。自スペースの備品や販促物も、がんばって用意したんだぜ…(次ページにつづく!)
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