9.時が止まってしまえばいいのに
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腰のあたりを縛める腕に、そっと指を這わせる。布越しではない彼の体温は、やはり僅かに冷たい。 「……お前は何も悪くないのにな」 起きているうちには決して言えない言葉を置き去りにして、秀は涙を堪えた。
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