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快感が弾けそうになる直前、残った理性をかき集めて雪彦の手を引き留め、ふるふると首を横に振った。
「どうしたんです、痛かったですか」
「……お前の、まだ、じゃん」
「ええ、今から――」
「嘘つけ、俺の終わらせて、やめるつもりだろ」
「……」
「そういう気遣いとか、いい、から……やれよ」
右足を持ち上げ、つま先で雪彦の昂りを小突く。素人なりに誘ったつもりだ。
「ああ……もう、どうしてそんな、可愛い……」
雪彦は恍惚と呟いて自身の指を舐めしゃぶると、秀の身体を反転させた。
四つん這いの格好で掲げた割れ目に指を這わせて、ゆっくりと窄みを撫でまわしながら解していく。そこはもう秀自身の先走りが垂れて、雪彦の唾液なんていらないぐらい濡れそぼっていた。
「もう少し、力、抜けますか?」
「ああ……ぐ、この格好やだ。早くしろ……」
「はい」
萎れかけた前を愛撫されながら指を一本埋められると、恐怖や不快感は甘い疼きへと変わっていく。
「っひ、っ、は、ぁ、むり……」
「大丈夫、力を抜いて。そう上手です。こっちは初めてなんですね、こんなにひくついて、すごくエロい」
「うっるせえ、黙ってやれ……!」
媚肉をかき分けて奥を押し広げるように蠢いていた指が、二本、三本と増やされていく。限界を訴えるたび、もう片方の手が宥めすかすように脇腹や太ももを撫でた。
それだけで少しずつ身体の強張りが解けて味わうように奥を抉る指先を飲み込んだ。
「あ、まっ、て、そこ……っ」
「……ここ?」
「っひ————!」
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