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「お肉大好きさん?」
背後から話し掛けてくる声にドキリとすると同時に、恥ずかしさが込み上げてくる。
外でその名前で呼ばれるのは、流石に恥ずかしい。何でこんなハンドルネームにしてしまったのかと後悔する。
私の趣味は食べる事。今日は、ネットで知り合った男性と会う約束をしていた。彼とは、同じ趣味で盛り上がり、個人的にやり取りするようになった。直接お話ししたいと彼から誘ってくれたのだ。
恥ずかしさに堪えながらも振り向く。
「······はい。私です。」
おずおずと顔を上げると、目の前には、スラリとした体型に、目元の涼しい男性が立っていた。マスクをしていても、超がつくイケメンだと分かる。
ウソッ!めっちゃイケメンじゃん。食べるの大好きって言ってたから、てっきり太ってるか、ガタイのいい人が来ると思ってた。
自分のポッチャリした下っ腹を見下ろし、またもや恥ずかしさで、顔が火照っているのが分かる。
「じゃあ、行こうか。完全個室のおすすめの焼肉屋を予約してあるんだ。」
「えっ?あ、はい。」
お食事でもって言ってたけど、さっそく焼肉屋さんか。バクバク食べてるの見て引かれないかなぁ。
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