生まれ変わっても

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「かあっ!恥ずかしげもなくよくそんな話を」 「大和にだから言えるんだよ」  そう、僕は大和にだけはこの話を聞いて欲しかった。誰かに宣言することでその約束を反故にしないと誓えるような気がしたからだ。  約束というのは、来世でも一緒になろうという事と、そしてもう一つ。 「人って四十九日で生まれ変わるっていうよね。でも私は進一君が来てくれるまで生まれ変わらないようにする。たとえ神様に抗ってでもそうする。そして、進一君が来てくれたら生まれ変わることにする!じゃないと親子みたいに年が離れちゃっても嫌だし」  真剣にそう言っている妙香の言葉を僕は心から信じた。そしてこう返した。 「僕がそっちに行ったのに気が付いたら妙香は安堵してもう神様に逆らえなくなりそうだね。だったら来世では四十九日早く生まれた妙香を見つけてみせるよ。必ず」  そう言うと妙香は笑いながら僕の頬に手をそっと添えた。 「じゃあ、来世では私の方が年上ってことね」 「ばか、たったの四十九日なんだから同級生だろ」 「でも、年上は年上よ」  妙香は頬から頭にその手を移し替えると、まるで年下を慈しむかのように僕の頭を撫でてくれた。
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