海を見よ

うん。それでいいかも

　さっそくファーストフード店の前に並び、一応、メニューを確認する。翔太はメニューに見入って、ハンバーガーやドリンクを選んでいる。

　昼前のフードコートは大勢の客で賑わっていた。手早く注文し、会計を済ませて商品を受け取る。

　席を探していると、運よく窓際のカウンター席が2つ空いていた。テーブル席は、空いていなかった。

　翔太とそこに腰かけ、外の景色を見ながら、久々のハンバーガーを頬張る。無条件に旨い。でも、これを毎日食べてたら、そんなことは感じないのだろうな。

　翔太はハンバーガーを2口食べて、ポテトに手を伸ばした。小さなほっぺが、大きく膨らんでいた。

「あんまり詰め込みすぎると、あとでお腹が痛くなっちゃうぞ」

「うん」

　俺の助言を素直に聞き入れ、翔太はポテトからコーラへと手を移し、ストローを口にして、コーラを数口飲んだ。

　はぁ～と息を漏らす翔太。
　この辺は、ビールを飲んだ時の大人と変わらない。

　翔太を横目に見ながら、俺もジンジャーエールで喉を潤した。