うん。それでいいかも

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「今日は1日ありがとね」  朱美の実家の前。翔太を送り届け、玄関先で朱美と少しだけ話す。 「翔太も楽しみにしてたんだ、今日のこと。久しぶりにハンバーガー食べれるって」  そう言って、朱美は笑った。  ハンバーガーか。わかりやすい。 「いや、俺の方こそありがとう。いいリフレッシュになったよ」  正直な感想だった。俺の唯一の生きがい。そう断言していい。 「ちゃんと食べてる?」 「まぁ。太らない程度に」 「またお願いね」 「俺の方はいつでも。翔太さえよければ」  他愛もないことを話し、俺は自分のマンションへと戻る。こうやって月に1回、朱美と話すようになって8年。  しかし、これがいつまで続くのだろう?
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