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擽ったさに身を捩らせ、柔らかな太ももを擦り合わせるから不意に彼女の肌に触れる。
瞼を閉じてパンツラインを探しているのに、容易にどんな体勢なのかとか想像が出来てしまって辛いっ。
※セラピスト時代が尾を引く。
「んっ、、、はやく」
吐息混じりの濡れたような声が上から降ってくる。
もう心の臓はバクバクしてて手が震えてるのに、これだから酔っ払いはっ。
手探りで骨盤を触ると、布の感触を感じて指を掛けたが、何故かスルンと指からすり抜けた。
あれ?
再び骨盤の出っ張りに指を当てるが、なぜか布の存在が消えてしまった。
理性は余裕で保てる、大丈夫。
もう20歳を超えて、色々経験してきたわけだし、ちょっとやそっとでは動揺なんかしない。
腹を括って瞼を開けた。
ソファの前に正座して、極力触らないようにと右手だけで脱がそうとした手は先輩のスカートの中へおいたまま。
視界に入ったのは、太腿まで捲くし上げてしまったスカートの裾と、その太腿と太腿の間から紫色色のレースの紐が見えた。
あー、なるほど。
先輩が履いてたのは紐パンだったのか!
腑に落ちたところで急に冷静になり、再びバクバクと心臓が煩く鳴る。
先輩っ、会社になんて危うい下着付けてきてるんですかっーーー!!!
見た目は清廉潔白そうで可憐で、クールな顔ばかりしているのに。
まさか下着が紐パン、、、。
理性はまだ保てる、、、うん保てる。
でも下半身は結構期待してるのか、膨らみ始めてしまっていて、平常心だと必死に暗示をかけた。
夜の方は積極的な感じだろうか。
※これでも平常心を装いたい。
チラリと視線を先輩に寄越すと、寝息を立てて寝入っていた。
「え、先輩?!寝た?!寝たんですか?!」
この右手の行き場は?!!!
スカートの中に入れたままの右手と、解けてしまったパンティはどうしたら?!
このまま脱がして途中で起きて、正気を取り戻した先輩に何してるの?とか言われたら信用0になって明日から口きいてくれなくなるとか勘弁なんですけどっっ。
僕が先輩を襲ったとかいう噂が流れて居づらくなるんだろうな。
そんな地獄オフィスは嫌だ。
憧れの先輩に蔑まれるとかそんな趣味ないし、普通に傷付くし。
躊躇していると寝返りを打たれ、柔肌に手のひらが当たり、ソファと体の隙間に巻き込まれた。
僕にとってラッキースケベであり、自分と闘うことになる。
もうこのまま襲ってしまっても良いだろうかと脳内でぐるぐると自問自答してしまう。
襲うとかダメダメ!明日の人生が終了する!!
酔っ払っている先輩の部屋に上がるのはやっぱ不味かったなぁ。
酔いが覚めたから平気だとか思ってしまった自分の甘さのせい。
だって好きなんだもん。
好きな人の部屋見てみたいし、少しでも近付けるとか思っちゃうし。
気持ち良さそうに眠る先輩の顔を見て、唇をつんと尖らせて呟く。
「襲っちゃいますよーっと」
寝ている彼女にそんな言葉は虚しく、迷っていた右手をそっとスカートの中から抜いた。
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