イツキ君と藍杝

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手を引き抜いたあと、ドッと疲れが出た。 ソファのフレームに突っ伏すように頭を預け、シャギーマットを眺める。 心臓が保たん。 いい匂いするし、柔らかいし、無垢だし、可愛いし、紐パンだし、なんだそれ。 ドストライクすぎてもっと先輩にハマっちゃうだろーっ。 グリグリとソファのクッション部分に額を擦り付けながら、ふぅぅぅっと深く息を吐いた。 よし、パンツの紐結んで帰る!! そして帰ったらソッコーでオカズにさせてもらいますからねっ!! ソファから顔を上げた瞬間、ゴッ!!と先輩の蹴りを受けた。 鈍い音が脳髄にまで響いたので、鼻が折れていないかと手を当て確認。 「いっ、、た、、せんぱ、寝相がわる、、いっ?!!」 鼻を摩りつつ、彼女を見て言葉を失う。 スカートを元に戻さなかったせいで先輩の大切なところがご開帳。 性感帯を刺激するマッサージをしてきた自分にとって、そんなに興奮することもなくなってきたは、まさかのハイジニーナだった。 だが、驚いたのはではない。 ハイジニーナにしてる女の子は意外と多いからだ。 ただの紐パンだと思っていた紫色のレースのパンツは、重要なところをのだ。 いや、詳しく言うならが蕾と壺を覆って(?)いる。 さて、世の中の男性はコレをみて冷静に対処するのだろうか。 好きな先輩が紐パン履いてるだけで、エロいなーってなるのに、穴あきTバックに謎のパールまでついてるんだから、答えは二つ。 ドン引きするか興奮するかでしょ。 断然後者。 結構我慢した方ですけど。 普通にTバックでもテン上げの中、憧れの先輩がこんなエグいパンツ(?)履いてるんだから、もうベッドに連れ込んでも文句ないのでは?! 部屋に入れてくれたし、お風呂も入れさせてくれて、尚且つお酒も飲んで、「パンツ脱がして♡」でこのパンツなんですから、、流れ的には不自然ではないはず!! 意を決めて先輩の顔に近づく。 こんな至近距離まで近づいて、寝込み襲うなんて。 心臓が究極に高鳴って、柔らかそうな唇を奪おうとした時だ。 「イツキきゅん、、、」 思わず固まる。 閉じかけていた瞼を開き、恐る恐る先輩の顔を見つめ直す。 焦った。としての自分がバレたのかと思った。 配信だけじゃなく、SNSでツイートをしている時、ファンの人からは『イツキきゅん』と呼ばれているから、どこかでバレてしまったのかと思った。 だけど、寝言のようだ。 たまたま「五木きゅん」になったのだろう。 先輩も可愛い間違いするんだなぁ。 なんて胸の奥がキュンとした。 あまりにも幸せそうに眠るから、さっきまで寝込み襲おうとしてた自分が馬鹿らしくなった。 理性ぶっ飛ばして、大事にしたいと思っていた先輩をにするところだった。 今日ゴム持ってないし、危ない。
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