第1話 自然と歴史の国ジャポル

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第1話 自然と歴史の国ジャポル

この世界には七つの大陸が存在する。そして世界の真ん中に、美しいジャポルという小さな島国があった。 その国は、神秘的な森や静かな湖、絶壁に囲まれた渓谷など多くの自然が残された豊かな土地。人々は、ここで静かな生活を送っていた。 0fdd8680-970e-44ba-8da7-9d9dd5be5270 国の特徴 ジャポルは周りを海に囲まれた島国であるため、豊富な海産物が捕れる。そのため、ジャポルの人々はとても海に縁が深く、海を愛する気持ちが強い。また、海風が吹くため、その気候と海産物に恵まれた環境は、ジャポルの文化や食文化にも反映されている。 fb68a972-fb56-484d-ab76-78a701f9c011 領土が海に囲まれているため、ジャポルの人々は魚を豊富に食べ、農業で米や野菜を作り、自給自足をする食文化が主流となっている。そのため、ジャポルの料理は、新鮮な海の幸と、地元の食材を使ったものが多く、海外の人々からも愛されている。 また、ジャポルの食文化は、野菜や魚を大切に食べることで、健康で長生きすることを念頭に置いている。 また、山も多いことから自然豊かで、沢山の動物と人間が共存している。 792da022-ed05-4a69-a10e-2e1c286f514a 春・夏・秋・冬と四季が、はっきりとある点も、他の国にはない、ジャポルならではの特徴。 ジャポルは島国の為、他の国とあまり関わりを持たなかった時期もある事から、コミュニケーションを図ることが少ない民族で、握手やハグなど、積極的に接することを苦手としている。 建築 建築物においては、他の国が石や金属を多く使う中、木材を中心に使用し、自ら編み出した技術によって強度を持たせて建築されている。 a82c5acc-c691-4e5b-8f6f-feb0392e4f07 ジャポルには遥か太古より、近隣諸国から伝来した文化や技術を数多く受け入れ、その文化や技術を、知恵を使って、自分たちが使いやすいように改良し発展してきた歴史がある。 ジャポル人の思考 ジャポルの人は、調和を大切にして協調性に優れた思考をする人種。抜きん出た人はあまり好まれない。自分の意見や考えを発信する事も苦手としている人が多い。ジャポルに住む人達は争いを好まない民族性で、軍事力をほとんど持っていない。 ジャポル人の性格や、行動は昔からの文化が現代まで影響している。 島国の中で、他国と接する機会が少ないジャポルでは、習慣、食生活、思考パターンなどのあらゆる文化を独自で発展させてきた。 その文化は、今でも色褪せることなく継承されている。 9ed3f780-44a5-402f-b787-71a99e41b7cf そんな、世界でも有数の美しく歴史のある平和な国、ジャポルはこれから地獄と化していく。 c088a0f5-be43-4bda-959d-6c2f875e2212 今から時を遡る事、四年前のある日、ジャポルは、軍事帝国ベルゴルドから、何の予告もなくミサイル攻撃を受ける。ジャポルには毎日、ベルゴルドから雨の様にミサイルが飛んできた。 78f6165a-8499-4b4c-a545-b7532b82a11f 人々は戦争の経験が無く、武器を扱える者も少ない。逃げる以外に選択肢がなかった。 ベルゴルドから激しい攻撃を受けた小さな島国、ジャポルは、わずか三日で火の海と化し、ついにはベルゴルド兵に上陸を許してしまう。 ベルゴルド兵は、美しいジャポルの街を次々に破壊し、武器を持たない、無抵抗な市民を殺害していった。しかし、ジャポルも全く反抗しなかった訳ではない。ジャポルには、古くから伝わる技術を受け継いだ質の良い武具を造る技術者がいた。 その技術者が作った武具でベルゴルド軍と戦い、国を守る為、必死に抵抗する。 ジャポル軍は、ベルゴルド軍を相手に善戦していたが、突如として怨魔(えんま)という化け物が現れる。 90665c3a-672a-48dd-a063-6a8cdc359166 その化け物はいつ、どうやって産まれたのか誰にも分からない。怨魔は人の姿をしておらず、理性や知性を持たない。知性が無いため、言葉も扱えず、話し合いなど通じる相手ではない。 怨魔は猛獣の様な牙と、刃物の様な爪を持っており、人間よりも二回り程、大きな体をしている。 また、銃で頭を撃たれても死なず、首を切り落としても、槍で心臓を貫いても死なない。怨魔は炎で焼かない限り、絶命させる事が出来ず、寿命もなく、何十年、何百年でも生きる。人間を見ると必ず殺し、その後は腹を満たす為に骨まで喰らいつくす。 ジャポルの人々が次々と殺されていく中、一人の男が立ち上がった。 99599e14-d5f7-45ab-a346-74eb7977b9cd その男の名は、センリュウ。 彼はジャポル最強の戦士と言われていた。 センリュウはまだ幼い自分の娘を残し、弱き人を守る為、刀一本でベルゴルド軍と怨魔に立ち向かっていった。 センリュウの強さは凄まじく、ベルゴルドの兵隊を次々と仕止めていく。その刀は振るだけで炎を発し、怨魔を焼き殺し、決して負ける事はなかった。 しかしある日、センリュウはベルゴルド兵から毒針攻撃を右腕に受けてしまう。彼は徐々に腐っていく、 自らの右腕を切り落とした。右腕を失った後もセンリュウは、力なき人達を救う為、戦い続ける。 しかし、センリュウはある日、とてつもなく強い怨魔に遭遇してしまう。利き手ではない、左手一本で刀を持ち、その怨魔と戦ったが力及ばず、滝底に突き落とされ消息を絶ってしまう。 最強の戦士センリュウを失ったジャポルは、怨魔とベルゴルド軍の攻撃により、なす術なく壊滅状態にされた。 f6fd14be-bd9e-4d51-ad72-d03f38afc3e6
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