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沈黙が室内を包み込む──。
それを打破したのは斑雪だった。
「あのっ、不動くん……その……今回の事は……」
「ここがバイト先だって学校に『申請』しているの?」
言おうとしていた言葉が、先に幽玄の口から告げられる。
ハッと顔を上げ、視線が幽玄と合うとそれ以上は何も言えず黙ってしまった。
(やはり、学校へは未申請か)
幽玄からしたらビンゴである。
こんなところでの仕事は高校としても風紀に反する。
いくら偏差値の底辺の様な高校であっても、許可など出すはずがない。
「その……どうしても働かないと生きていけないの。無理を承知なのは分かっているんだけど、その……学校には!!」
「でもこの店でも経歴詐称らしいじゃん」
「!? ──……」
それは図星であった。
もうバレていることも斑雪は悟った。
絶体絶命である。
──また沈黙が室内を包み込んだ。
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