③放課後→本業へ

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「いや……え? ……あの……」 「大丈夫! 家政婦のバイトも経験済だし、何より世話は双子が居るから得意なんだ!」 「双子……ああ……あれ……」 その単語で思い出すのは、あの口達者なギャングツインズである。 確かに、あれを制御できるのなら大抵のことは大丈夫だと、そんな気がしてきて幽玄は苦笑する。 (って……そうではないっ!) と慌てて思考を遮断するように、首を横に振った。 「大丈夫! 私けっこう使えるから、安心してっ!!」 ドヤ顔で目を輝かせている斑雪。 こいつ今まで騙されても、騙されたことを認識したことないタイプだと実感する。 「何かが違う……」 頭を抱え無意識でそんな言葉が、幽玄から零れ落ちた。 もっと自分の方が有利に事を進めて、と考えていたのだが、やる気なのは斑雪の方である。 なんで脅されている奴が、こんな嬉々としてやる気を見せるのか? 何処で間違ったのか──。 傍では店長が笑いをこらえているのは認識でき、『はぁ?』と幽玄は睨みつける。 「ハイハイ、承知しましたよ」 呟きとも取れる店長のその言葉で、斑雪のバイト継続は決定となった。
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