④愉快でウザい兄貴たち

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「何でだろうなぁ」 クスクス笑いながら、それ以上ヒントのカードは出すことなく、白夜は奥へ戻ってしまった。 再度、阿紀良に目を遣ると『何も知りません』と言わんばかりに目線が合わない。 合わないのではなく、阿紀良は一切こちらを見ていなかった。 本音を言えば問いただしたかったが、そんな気力も体力も無い。 「阿紀良、お前には言いたい事と聞きたいことが死ぬほどあるが……先ずは風呂入る」 溜息と共にカバンを傍の者に渡し、幽玄は躊躇いも無く風呂場へ向かって歩き出した。
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