110人が本棚に入れています
本棚に追加
/145ページ
「何か閃きました?」
「うーん、でも説明できないからなぁ。思うがまま話しても理解できないでしょ?」
そうなのである、玉響の特殊な閃きは一般人には到底理解できない。
たぶん、頭の中にロジックは存在しているのであろうが、現代の科学では解明できない場所なのであろう。
だから聞いても唐突過ぎて、思考が追い付かないのである。
「また教えておくれ。力になれるかもしれない。多分……その子は幽玄にとって布石になるだろうからね」
また玉響が何か言っている。
(いつものイミフーな予言か?)
と幽玄は首を傾げた。当たらないとは言わない。寧ろ恐ろしい程当たるのである。
だが、玉響の言葉を解明しない限りは当たっても当たったかどうかが分からないのが、難点であった。
そうしているうちに、玉響はタンカーに乗せられ帰って行った。
本当に人騒がせな兄だと、幽玄は溜息交じりに見送った。
しかし、この言葉は今回ばかりは、嫌と言う程思いさせられることとなる。
最初のコメントを投稿しよう!