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ギャングツインズはまだ小さく、組の派閥とか全く知らないのであろう。
ヤクザ大好きちびっ子たちは、そんな組同士の垣根なく、ヤクザには平等に人懐っこく接していた。
表裏が無いから……どこの組でも受け入れられてしまい、どの敷居もスルーという最強幼児と化してしまった。
そんなことは知らないツインズは、誰からか貰った三輪車で今日も近所を爆走して、臆することなく、ヤクザに声をかけまくっているのであろう。
あの姉にして、この弟妹……だな、と納得する。
起き上がって、遅いブランチにありついて……学校でも行くか、と思い部屋を出る。
長い縁側の廊下を歩いていると……何やら外がうるさい事に気づいた。
幽玄は傍にいた者に「なんだ?」と尋ねる。
普段なら放置なのだが……煩い中に、気の所為か子どもの声を聞いた気がした。
案の定……話題の中心人物は……双子の様である。
「いえ、いつも煩い双子どもが大人しいというか……覇気が無いというか……で、若いもんがどうした? と何やら心配している様子でして」
「ヤクザがガキの心配か?」
その答えを聞いて、幽玄は腹を抱えて笑ってしまった。
滑稽過ぎて、どこに突っ込んだらいいのかすら分からない。
急に笑い出す幽玄に、周りはどう対応していいのか困惑していた。
笑いの真意が見えないのである。
なんだ、この茶番は? と、一通り笑い終えると……その報告をしたものを蹴り飛ばす。
──……ドォォン!!
それは唐突な行動で、叩きつけられる音が鈍く響いた。
吹っ飛ばされたものは受け身すら取れず……壁に叩きつけられ崩れ落ちる。
幽玄はイラ度マックスで……どれだけ絆されたら気が済むんだ、と吐き捨てた。
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