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「それに、あのギャングツインズって確か……朝帰りの子の弟妹だった……かな」
「ほぉーっ、愚弟が世話になったあの女の……」
玉響の情報に、あからさまに知っているのにニヤニヤしながら驚く白夜。
その厭らしさが、幽玄には気に入らない。
「世話になった子の最愛なる弟妹のピンチなんだ。手を差し伸べるべきだろう?」
「えっ!? 何だよ、それっ」
何処からそうなったのか、幽玄はびっくりして発案者の白夜をガン見する。
そして……視線を玉響へ移すと……「うんうん、そうだねー」と何故か納得している玉響が居た。
「訳わからん……」
もう呻くしかない。
しかし、この家で兄二人に盾突くことを許されている訳ではない。
一定の秩序は存在する。
目上の……それも兄たちの言葉を無視することはできなかった。
「……わかったよ」
それだけ伝え……傍にいた者に「ちょっとワックス貸せ」と取り上げると、前髪をかき上げた。
同一人物だと双子に思われては困るからである。
「お前も色々と大変なんだな……。何故そこまでして学生に執着するんだ?」
白夜は高校に入り直した幽玄の真の理由を尋ねる。
それは……この一家での七不思議でもあった。
幽玄は誰にも理由を話さない。
勿論、親父にでもある。
だから大喧嘩に発展したのだが……それでも結論、幽玄は喋らなかった。
いつか問いただそうとは思っていた疑問を、白夜は幽玄にぶつける。
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