⑤騒がしい日

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「それに、あのギャングツインズって確か……朝帰りの子の弟妹だった……かな」 「ほぉーっ、愚弟が世話になったあの女の……」 玉響の情報に、あからさまに知っているのにニヤニヤしながら驚く白夜。 その厭らしさが、幽玄には気に入らない。 「世話になった子の最愛なる弟妹のピンチなんだ。手を差し伸べるべきだろう?」 「えっ!? 何だよ、それっ」 何処からそうなったのか、幽玄はびっくりして発案者の白夜をガン見する。 そして……視線を玉響へ移すと……「うんうん、そうだねー」と何故か納得している玉響が居た。 「訳わからん……」 もう呻くしかない。 しかし、この家で兄二人に盾突くことを許されている訳ではない。 一定の秩序は存在する。 目上の……それも兄たちの言葉を無視することはできなかった。 「……わかったよ」 それだけ伝え……傍にいた者に「ちょっとワックス貸せ」と取り上げると、前髪をかき上げた。 同一人物だと双子に思われては困るからである。 「お前も色々と大変なんだな……。何故そこまでして学生に執着するんだ?」 白夜は高校に入り直した幽玄の真の理由を尋ねる。 それは……この一家での七不思議でもあった。 幽玄は誰にも理由を話さない。 勿論、親父にでもある。 だから大喧嘩に発展したのだが……それでも結論、幽玄は喋らなかった。 いつか問いただそうとは思っていた疑問を、白夜は幽玄にぶつける。
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