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「まぁ白兄にも言えないような事は沢山あるでしょう? 余り弟を虐めてはダメです」
そういい、それ以上の詮索を……玉響が制止する。
そして幽玄を見て軽くウインクしてみせる。
「ゆら兄は相変わらず……敵わないな」
幽玄は安堵の表情を見せると……問題場所であろう表門の前に向かって歩き出した。
◇
何てことない、門を潜った敷地内で……その光景を確認し、幽玄は更に苦笑する。
ちょっとした段差で、その双子は三輪車を停め座っていた。
なんか問題発生とか言っていたが……誰かが与えたアイスクリーム片手に、嬉しそうに堪能している。
周りでは、どう考えても関わりたくないような屈強な男どもが、何だかんだ言いながら幼児の相手をしている。
どう考えても……喜劇か七不思議的超常現象でしかない。
その輪に向かって幽玄は歩みを進める。
幽玄の姿を見つけると、皆最敬礼で頭を下げた。
「んで……この状況を説明してみろ」
ギャングツインズの前まで歩み出て、幽玄はギロリッと双子を確認すると……誰に対してでもなく状況説明を要求する。
普段、双子と関わっている時に不動家直系と出会うことは無かった。
どう考えても絆されている状況に、焦りと共にどう説明していいのか……どもる。
その状況の……渦中の双子は全く動じることは無かった。
アイスクリーム片手に、幽玄に視線を置くと……じーっと観察している。
ふっと、何かに気付き……アイスクリームを食べる手を止めた。
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