⑦家業の手伝いの中で

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「笑えないんだけどな、今回も」 そう玉響に苦言を呈す。 白夜に「はははっ……ゴメン」と小さな声で謝り、それ以上は言葉無く、本当にしんどいのか、玉響は死んでいるかのように静かだった。 「大体、滅多に屋敷から出てこないお前が、珍しく出てきたと思ったらこんな茶番劇を画策する。巻き込まれるオレの身にもなって欲しいものだ」 白夜は嫌味を言いながら、そんなやってきたレアキャラを睨む。 レアキャラと位置付けられる玉響は、その嫌味に反論しない。 もうぐったりしてゲッソリして、白夜の足元で静かに転がっている。 少しして、白夜の呼んだ者たちに抱えられ、隠れていた白夜の足元から運び出された。 そして目の前のビジネスソファーにて横になる。 「くたばるのは自由だが、そろそろ種明かしをして欲しいんだけど……なぁ、玉響?」 白夜は呆れたように、玉響に解説を求めた。 今回の茶番も何故行われたか見当もつかない。 自分が分からない事は、不快でしかない。 これは早々にクリアにしてしまいたい案件だった。 玉響は馬鹿ではない。 兄に対して色々としでかすが、一応逆鱗までの距離は把握していた。 すれすれの逆鱗に触れるか触れないかの場所を、上手くコントロールしている。 今回もそろそろ潮時なのは十分理解していた。 「あーまぁそうだね。簡単な事だよ、新店舗の従業員から店の子やら全てを一通り確認していたんだよ。そしたら面白い事が判明してね。折角だから幽玄の為に舞台を整えてあげようと思っただけさ」 そろそろ答え合わせといきましょうかね、そんな口調で玉響が話し出した。
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