第2章 あなたはだぁれ?

3/10
前へ
/275ページ
次へ
「佳織さん、土曜日の野々村さんと広瀬さんの結婚式はどうでした?」 「結婚式、すごくよかったよ。美咲は本当にきれいだったよ~ 写真見る?っていうか見て。広瀬がさ、もうデレデレで、会社じゃ見たことないぐらい顔が緩んでた~イケメンはデレデレしてもやっぱりイケメンだった。まぁ溺愛彼氏だったからな~これで溺愛夫になった。」 2人のことを思い出すとつい頬が緩んでしまう。 携帯の中のとっておきの写真たちを響子ちゃんに見せる。 一番のお気に入りは披露宴の最中にふと2人が視線を合わせた瞬間のもの。美咲は後ろ姿だけど、その向こうにいる広瀬の顔は緩みすぎている。尊い。 次に見せたのは2人がウエディングドレスとタキシードで並んだもの。細身の美咲の着るスレンダーなウエディングドレスはすごく似合っていた。 「おっ。野々村さんかわいい。さっすがですね、広瀬さん。タキシード姿がお似合いで。素敵。背も高いし、本当にかっこいいですよね。これで営業部の独身イケメンが一人減ったと私の同期はみんな悲しんでるんですよ。あぁ~こんなにデレデレな顔をされるんですね。幸せオーラがまぶしい。野々村さん、幸せそうですね~いいなぁ、私も結婚した~い。」
/275ページ

最初のコメントを投稿しよう!

363人が本棚に入れています
本棚に追加