第1章 なんでこうなった?

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仲良し同期の4人中3人が新しいステージに進んでるんだなと思った。 大好きな親友たちだからすごくうれしい、自分のことのようにうれしい。 働き出して5年目になるというのに、ここ最近、自分だけが同じ場所でずっと足踏みをし続けているようで、なんだかちょっと寂しい気持ちになったのも本当のところ。誰にも言わないけど。 彼氏いない歴…もう3年目。いや3年半に近いかな。それも最後の数か月は忙しさにかまけてほとんど会わずに、向こうに他に彼女ができて別れようとメールで別れを知らされたぐらいだ、気が付いたらお互いに完全に冷めきって別れたんだった。そのメールを見ても怒りもわいてこなかったんだよな。 それで昨日の私は結婚式の後2次会、3次会に行き、自己最高と言えるほど飲んだ。 もともとお酒には強かった、酔うことなんてないと思ってた。ザルだと言われていたし、自分でもそう信じていた。 3次会のあと、もう少し飲みたいなと思ったことは…覚えている。 結婚式の後で、いつもより少し高いヒールを鳴らしながら引き出物の袋をもって向かったのは、大学生のころに友達から教えられてそれからも時々行くお気に入りのバー『February』。バーテンダーをしている如月 弥生(きさらぎ やよい)さんは私にとって頼りになる人生の先輩だ。 弥生さんに人生のステージの話をしながら、おすすめのカクテルを飲んで、飲んで、飲んで…3杯目までの記憶はある…
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