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お隣さん
海夏人はいつも、私が祈りの力を使ったごとに凪咲と喧嘩をする。
おそらく、この力の代償があることを海夏人に勘づかれているのだ。
2人で言うべきかすごく迷った、でも、このことを言ったら凪咲は落ち込みと思う、『私のせいだ!』って自分を責めるだろう。
海夏人は気づいていたのに言えなかったことを後悔してしまうだろう。
私が祈りの力を2人に話したときに言わなかったのが悪いのだと…、私は自分に後悔するだろう。
「さーな、何か考え事をしていたの〜?」
「うん、まーね。どしたの?」
「どしたの?じゃないよ!今日1日中ぼーーとしてたじゃん!」
「そ、それは…。」
「言えないこともあるかもだけど、授業はしっかり受けなよ。」
「うん、心配かけてごめん。」
「もういいよ〜。」
「さーな、いつも勉強してないって言ってるけど、なんでいつも定期テストの数学90点だいより下がらないの〜!?数学なんていつも学年1位じゃん!」
「それはね、がんばって数学を好きになったからかな?」
「数学とか人類の敵でしょ〜。」
「お前はバカか。」(海夏人)
「海夏人には言われたくないね!」
「そーかよ、バーカ。」
「海夏人はサーナの数学の点数より低いじゃん!いつも2位じゃん!」
「2位で何が悪い、98人中90位くらいのお前に言われたくないね。」
「海夏人だって、社会40位ぐらいじゃん!」
「90位と40位を一緒にしないでほしいね〜」
「うるさいな〜」
「2人は仲が良いね〜」
「どこがよ!」「どこがだ!」
「ほらまた〜」
「さくら、今日俺と2人で帰ろう。」
「う、うん、なにかあるの?」
「さーな、良いよ、私部活あるし。」
「わかった、また明日ね〜。」
ーー帰り道ーー
「さくら、話があるんだけど…。」
「なに?」
「あのさ、俺、お前の、その…。」
「????」
「その、祈りの力の話なんだけど。」
「うん。」
「力の代償とかあるんじゃないか?」
「それは…、代償はないよ。」
さくらは嘘笑いをした。
「そうか、」
海夏人はさくらがなにかを隠していることを悟っていた。
力の話か、てっきり告白かと思ったよ〜
そんなハズないんだけどね〜〜
さくらの家についた。
「送ってくれてありがとう。」
「いや、家隣だしな。」
「じゃあ、また明日。」
「ああ。また明日。」
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