初めから嘘?

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初めから嘘?

「すべて説明すれば、分かってくれるか?」 「うん、私が納得するまで凪とは離れない!」 「分かった、この世界には秘密があるんだ。それは1億人に1人くらいの能力者のことだ、1億人に1人がさくら、お前だ、ちなみに俺もその1人だ。」 「私の能力って…。」 「ああ、祈ることである程度の願いが叶う能力だ、それは無能力者に能力をあたえることだってできる。」 「そんなの知らなかった。」 「そうだろうね、だってこの情報はある組織しかしらない、国でさえもしらない情報なんだから。で、その組織の一員が凪咲だ、通称、嘘咲き(うそさきひめ)だな。」 「嘘咲き姫?」 「そう、あいつも能力を持っている、それは嘘がバレない能力だ。」 「じゃあ、その能力で私に嘘を付き続けているってこと!?」 「ああ、そうだ。」 「じゃあ、なんで海夏人は大丈夫なの?」 「それは、もう、覚えてないのか…。」 「なにを??」 「さくら、お前が俺に能力を与えたんだぞ…。」 「え?」  ーー6年前のことーー  海夏人は弱虫だった、やってもいないことやったと言われても言い返さないほどに…。   そんな海夏人を助けたのはさくらだった、  ある日のこと、 ある男の子が筆箱につけていた大切なキーホルダーがなくなっていた、そこで、真っ先に疑われたのは海夏人だった、海夏人は疑われてもなにも言い返さなかった、そこでさくらが海夏人が盗んだ証拠はあるの!?と疑った男子に言った、でも男子は海夏人じゃない証拠があんのかと聞き返した、すると自身満々に 「今日中にそのキーホルダーが見つかったらいいのね!?」 と言った。 「もちろん、海夏人は俺が見張っておくからな!」 「それで良いよ、どうせ君がどこかに落としただけなんだから!」 それで、さくらは1人でキーホルダーを探しに教室をでた。 30分たってもなかなか見つからなかった。 そこでさくらは祈りの力を使った。  この世界を管理し、常に見ている神様の記憶を見た。 そこに写っていたのは、海夏人ではない、他にも男の子がキーホルダーを盗んでいたところだった。 さくらはすぐに教室に戻った。 「キーホルダーを盗んだのは君だよね。」 「な、なぜ分かった!?」 「何となく?」 「本当なのか?」 「ああ。」 「すまなかった、海夏人。」 「う、うん。さくら!ありがと!!!」 「いや、別に…。」 その時、さくらは祈った、『もう、2度とこんな目にあいませんように』と、その願いは嘘を見破る能力へと変わっていた。 「5年前に、俺にさくらが能力を与えた。」 「その時、私、『もう、2度とこんな目にあいませんように』って祈った。」 「ああ、それが能力へと変わって行ったんだ。」 「じゃあ、凪咲が私を何でねらうの?」 「組織はこのままお前が誰かに対して祈ると能力者が増えることを恐れているんだ。だから、能力者をうまないようにするためにさくらを殺そうとしているんだ。」 「じゃあ、私の親友が私を殺せるはずないじゃん!」 「じゃあ、先にさくらに話しかけてきたのは凪咲じゃないか?」 「そうだけど……、まさか!!!!」 「そう、初めからすべてだったんだ。」
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