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大事な話がある。
2人はその話をするためにここに来たみたいだ。そんなはるばる飛行機やバスを乗り継いで来なきゃいけないところに来てまで話さなきゃいけないことなのだろうか。電話やメールだってできたのに。いや、それにしても2人揃ってここにいるってどういうこと?何事?!仲良かったっけ?ぐるぐる考えている私に「いつなら話せる?」と聞かれたので1時間後に仕事が終わるのでその時にと約束をした。しかし、上がるまでの1時間がそのことで頭でいっぱいでミス寸前のことばかりをやってしまいひやひやした。
「それで、…何の用ですか?」
常連さんたちが蜂谷や主任を物珍しそうにチラチラ見ていて話す場所として微妙なきがして近くの公園に連れて行く。まだ子供たちは学校の時間のため人が全くいなくてとても静かだった。
「典子、綺麗になったね」
「前から素敵でしたけどね」
質問したのに誉め言葉が返ってきた。そうじゃなくて!私は2人から距離を取る。警戒してるわけではない。嫌いとかでもない。でも今、自分で手に入れた幸せを失いたくなくてどうしても不安になってしまう。
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