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「おはよう、洋介くん!」
扉の先で待っていたのは、この世のものとは思えない美少女だった。
サラサラとした赤髪をツインテールに纏め、整った顔立ちを崩して精一杯の笑顔を僕に向ける。
「お、おはよう」
こ、この女の子が僕の彼女だなんて信じられない。
「大丈夫? 顔真っ赤だよ」
「なっ?!」
彼女が至近距離で僕を見つめてくる。僕の方が背が高いから、上目遣いの彼女の破壊力は凄まじい。
「あら、おはよう」
「おはようございます、お母さん!」
扉から母さんが顔を出す。
「二人とも、二階で遊んできなさい」
「了解です!」
僕が介入する間もなく、二人で会話がスムーズに進んでいく。二人は昔からの知り合いだからだろう。
「さあいくよ、洋介くん!」
彼女は元気いっぱいに階段を踏み締めて、ニ階に上がった。
「洋介。彼女と仲良くするのよ」
「う、うん」
そして僕も彼女の後を追って二階へと駆け上がった。
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