僕のこと

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僕のこと

僕は双子の弟で、名前は早乙女雪(さおとめゆき)っていいます。 お兄ちゃんは早乙女春樹(さおとめはるき)というそうです。 でも、お兄ちゃんにあったことはありません。 でも遠くからは見たことがあります。 お母さんは僕が大嫌いだそうです。 僕の髪色は銀色で、瞳は紫色をしています。 それが嫌いだそうです。 僕のお父さんは、女の人と浮気して出ていってしまったそうです。 顔つきはお兄ちゃんも僕もお母さん似で、髪色や瞳の色はお父さんに似ました。 お父さんに似た僕のせいでお父さんを思い出して、イライラするそうです。 お兄ちゃんは、明るい茶色のふわふわした髪に、茶色の瞳をしていて、とても可愛がられています。 僕はと言うと、物心ついた頃からずっと殴られてきた記憶や、暴言を吐かれてきた記憶しかありません。 僕がお母さんに嫌われている理由がもう1つあって、お兄ちゃんと違って、可愛げがないからです。 いつもにこにこしているお兄ちゃんと違って、僕はいつも無表情だそうです。 自分では笑顔でいるつもりでも、周りから無表情に見えてしまうんです。 では、僕のお家を紹介しようと思います。 僕の家は、あ母さんとお兄ちゃんが暮らしてる家の、後ろにある物置です。 暑い日はとことん暑いし、寒い日はとことん寒くなります。 雨が降れば、雨漏りがします。 こんな僕にお家をくれるお母さんは優しいですね。 ご飯は4日に1食。 普通の日はパンが1枚 多い日は、野菜や干し肉があることがあります。 あ母さんの機嫌が悪い日は、パンが腐ってたりします。 でも、食べれるものをかならずくれるんです。 やっぱ優しいですね。 次は僕の生活を紹介します。 朝は少し早く起きて、誰もいないうちに水道に行って顔を洗って、コップに水を入れてこぼさないように持ち帰ってきます。 こぼしてしまうと、一日に飲める水の量が減ってしまいます。 お家に帰ってきたら、じっとしていたり、二度寝をしたりしてます。 たくさん動くとお腹がすいてしまうからです。 お昼の12時になると、4日に1回ご飯を持ってきてくれます。 4時頃になると、お母さんがやってきて、僕を罵り、殴ったりけったりしてきます。 この時に、声を出すと余計怒らせてしまうので、だまってただただ終わるのをまちます。 お母さんの気が済むと、帰る前にナイフで身体のどこか1箇所をきっていきます。 正直これが1番いたいです。 夜の11時頃になると、使用人達が数人やってきてお母さんと同じように殴ったりけったりします。 僕のお母さんの家はお金持ちらしく、お母さんとお兄ちゃんのお家はとても大きくて、たくさんの使用人がいます。 毎回来るのはだいたい4、5人です。 そのうち女の人は2人、おとこのひとも2人。 多い時は3人います。 女の人はチカラが弱いからか、鞭を持参して僕を叩きつけます。 男の人は、自分の力で僕を蹴ります。 どちらもとても痛いです。 前に使用人の人達になんで僕を殴るのか聞いたら、お母さんにストレス発散に僕を使っていいと、言われたからだそうです。 使用人の気が済むと、直ぐに帰っていきます。 僕はそのまま布にくるまって寝ます。 これが僕の一日です。
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