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銀マリモが去った後の生徒会室は疲労感が漂って居た。そりゃそうだ見た感じ毎日来てるっぽい。
1番銀マリモの対応を頑張っていた副会長は誰かに電話をかけた。
「またやられたので、扉の手配お願いします。残りの在庫はどれほどでしょうか。………3個…在庫が無くなりましたら鉄製鍵付きの扉に変更をおねがいします。毎度毎度すみません。では失礼します。」
「毎回理事長に連絡するの申し訳ないな。」
「あと3回扉が破壊されたら鉄製の鍵付きになるのでそれまで耐えましょう。それにしてもあの人また逃げましたね。」
あの人とは会計のことで、確かに銀マリモが来る前に出ていった。
まあ逃げた方が身のためだし。銀マリモは会計狙いであわよくば他メンバーもいこうと思ってるのは丸わかりだら存在を消して押し付けようと考えているんだろう。狙われる側の役を。
ま、会計が逃げて生徒会役員が苦労してることは正直可哀想以外のことを何も感じなかった。当事者じゃないもの。
1番気になるのは副会長が電話かけていた相手が理事長兼父さんってことは銀マリモが暴れているこの状況を知っているはず。それなのに何の処置も取らないのはなぜか。
漫画と小説を読まさせられた僕には分かる。
どうせ、命の恩人の息子か孫だか親戚なんでしょ、知ってるよ?この展開、何度読んできたことか。
銀マリモがどういう出生だか知らないけどとりあえず父さんに訴えよう。ちょっとは門番が楽になることを願って。
そんなことを考えているとチェーンソーで開けられた穴から生徒会室を覗いている会計がいた。
「今回もおつかれさまー」
さっきまでちょっとしょうがないよね、みたいな感じで味方してたけど全然卑怯者じゃん。ちょっとは申し訳なさそうにするとかないんだろうか。
今日で会計への好感度は49くらい下がった。
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